6)腐食
腐食は軸受の合金面の穴となって表われる。ピンホール状の小さい穴が散在するものから、これらが密集発達して、やや大きな穴となるものもある。
軸受合金は材質によって腐食に対する抵抗の度合が異なる。アルミニウム錫等を素地とする合金は腐食し難く、銅、鉛を素地とする合金は腐食しやすい。したがって銅鉛合金は鉛やインジュウを含むことにより耐食性を改善したオーバーレイによって合金の耐食性をカバーする対策もとられる。
腐食は化学現象と考えられるが、「スキマを小さくすると表面の勇断応力の繰り返しにより表面から損傷が起るので、腐食によって損傷がはなはだしくなる。特に耐食性の劣る銅鉛合金でいちじるしい」という説は注目に値する。

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