5)ハクリ
軸受の破壊の終局的な段階はハクリである。ハクリは合金が裏金から分離することであるから、疲労も焼付も最終的にはハクリの状況になる。従って、ハクリ状況になっている軸受を観察して、原因が何であるかを調査するとき、三つの場合に当面する。
(1)疲労が原因でハクリした場合(一部の焼付を含む)。
(2)焼付が原因でハクリした場合(一部の疲労を含む)。
(3)軸受の裏金と合金との接着力が弱いためにハクリした場合。
(1)、(2)の場合は、それぞれ疲労、焼付と解釈し、ハクリとしない方が、分類上便利である。
(3)の場合だけがハクリと解釈すると、ハクリは常に軸受事態の品質にだけ要因がある。

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