
タンク構造は、縦長として底部を傾斜構造とする外、船体のローリングによる攪拌を防止する内板を設ける等の工夫をする必要がある。またタンク内部にはスラッジが溜まり易いので、補強材等はタンク外部に設けるとか、燃料補給管はタンク内壁に沿えてタンク油が攪拌されないよう注意する必要がある。
(6)ミキシングチューブ(空気分離器)ミキシングチューブは燃料油管のエア分離を目的としているが、その容量は、主機関燃料消費量の20分程度の容量が望ましい。代表的寸法例を4・3図に示す。
(7)燃料清浄装置
遠心式清浄機及び全量こし式清浄装置がある。粘度の低いC重油の場合は、いずれの方式を採用してもよいが、1500秒以上のC重油を導入する場合は両方式を併置することが望ましい。この場合は、遠心式清浄機をサービスタンクの前にこし式清浄機を燃料供給ポンプと主機関の間に設置することになる。
遠心式清浄機入口の燃料油粘度が100−120秒になるよろ加熱することが必要である。遠心式清浄機については5.4項にて詳細説明する。
(8)潤滑油処理系統(LO処理系統)
主機関に高粘度燃料を燃焼させると燃焼残澄(スラッジ)が多くなり、このスラッジがクランクケース内に入り潤滑油の汚れや、劣化を著しく進めるので充分なる容量のLOボトムタンクとLO清浄装置を設置する必要がある。
2)燃料等加熱対策
(1)加熱源
高粘度燃料油又は潤滑油を加熱するために必要な加熱源としては、電気による電熱加熱、蒸気加熱、温水加熱等が従来より使用されてきており、全加熱容量に対し電気容量、ボイラ容量が決定される。
(2)加熱対象装置と温度管理
加熱対象としては、ストレージタンク又はサイドストレージタンク、セットリングタンク、
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