第5章 欧米における環境教育事例
前章で環境教育のカリキュラムについて述べた。この章では、実際の教育の場でどのような内容の環境教育が行われているのかを具体的に紹介する。 1. 学年・教科に対応した環境教育アクティビティー
授業における環境教育のアクティビティーについては、第3章で述べたウィスコンシン州の州立大学で発行している、教材活用整理表に取り上げられている「プロジェクトワイルド」と「プロジェクトラーニングツリー(PLT)」の2つの中から紹介する。この2つの教材はアメリカ合衆国で出版されている数多くの教材の中でも優れたものとして国内外で認められており、1990年頃からわが国でも一部が紹介されてきたものである。このうち、教材活用整理対照表(図3−2)と照らし合わせた後、35の基本方針をなるべく多く取り入れる観点から、できるだけ性質と目標の異なった13のアクティビティーを選んだ。 まずはじめに、環境教育の35の基本方針について紹介する。次に、選んだ13のアクティビティーを、基本方針、学年、教科と併せて紹介する。この学年Kおよび1−6は日本での幼稚園および1−6年生にあたる。最後にウィスコンシン州ウィスコンシンラピッド学校区において発行されている基本方針・学習テーマ整理対照表(図3−1)と13のアクティビティーとを見比べ、学習テーマとそのテーマにあわせて活用できるアクティビティーとを表にした。なお同表中の学習テーマはウィスコンシンラピッド学校区のものである。
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