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縞状あるいはブロック状に長周期でかつ輪番でヨシを刈ることは、ヨシ原の就構造を多様にし、野生生物が個体群を維持するのを助ける。
ヨシの枯れた茎の下の方に営巣することを好むヒゲガラは、通常、何年も刈られないかあるいは管理されていない地域を好んで営巣地に選ぶ。ヨシキリは刈り取り後2-3年ですばやくコロニーを再生する。サンカノゴイは営巣するための広いヨシ原と、邪魔をされない採餌場として、清や水たまりの水際に沿ったヨシ群落を必要とする。小魚が豊富で、きれいな浅い水たまりも必要である。このように多様な野生生物の生育を支えるヨシ原を管理するには、様々な管理技術を駆使して、それぞれの種が必要とする異なるタイプのハビタットをモザイク状に形成することが必要である。

 

 

 

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