?C林床草本群落

各プロットの林床に出現した種のうち各プロットでの優占種と、5プロット以上に出現した種の合計46種についてその相対優占度を表2−3に示す。ハンノキ−ヨシ型はヨシの優占度が非常に高く、他の2つのハンノキタイプ林分の林床型とはかなり異なった種組成を持つと考えられる。これに対しハンノキ−クサヨシタイプおよびハンノキ−カナムグラ型ではクサヨシが共通の優占種として出現し、比較的類似した種組成であるが、この両者はカナムグラの優占度によって区別することができる。これらハンノキタイプ林分の林床に対し、エノキタイプ林分およびクヌギタイプ林分の林床は全てササ・ジャノヒゲ型林床であり（表2−1）、ハンノキタイプ林分の林床とは大きく異なった種組成をしている。ハンノキタイプと共通な優占種はノイバラ（Rosa multiflora）とチョウジソウ（Amsonia elliptica）のみで、ヨシやクサヨシ、カナムグラといったハンノキ林の林床での優占種は全く見られないか、わずかしか出現しなかった。その代わりにこのタイプの林床型ではジャノヒゲ、コヤブラン（Liriope spicata）、チヂミザサ（Oplismenus undulatifolius）、アズマネザサなどが優占していることがわかる。

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