2−3.データの解析
各プロットごとの群落データは、種のリストとその量的測度(優占度)からなるが、各種の現存量の近似値となる種ごとの体積近似値(V)を以下の式1により計算し、その値を種の優占度として利用した。
優占度(V)=最大自然高(H)×被度(C) 式1
各プロットの全種のVの合計はそのプロットの現存量の相対的近似値と考えた。またプロットごとの優占度(V)の合計に対する各種の優占度の構成百分率を相対優占度(RD)とし、この各種のRDを用いて優占種判定法により優占種を決定し、群落の名前に相当する優占型を命名した。優占種判定法とは、各プロットの現実の相対優占度の配分状態を優占種数のモデルにおける配分状態と比較し、その偏差が最小になるような優占種数を採用して優占型を命名する方法である(大沢ら1971,大塚1995)。すべてのプロット間の組成的類似性は以下の式2の類似度指数(Czekanowski coefficeint)を用い(Causton 1988, Kent & Coker 1992)、群平均法によるクラスター分析を行なった(小林 1995)。
類似度指数(SI,%)=Σmin(Xi,Yi) 式2
Xi,YiはPlot−XとP1ot−Yのi種の相対優占度(RD)
min(Xi,Yi)はXi,Yiの小さいほうの値
各プロットの多様性指数は各種のRDを用いて以下のShannon一Wienerの公式(式3)により計算した(Kent & Coker 1992)。
多様性指数(Dl,bit)=一Σpi log2 Pi 式3
piはi種の相対優占度(RD)
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