なくちゃいけませんよという条例に改正いたしました。兵庫県では、エレベーターも出来るだけおおくの駅に付けましょうという事にしどんどん付けておりますが今度一日5000人の乗降客がいる駅で5m以上の高さの差がある駅にエレベーターを設置しなければならないとの義務条項にかえました。また同時に、公衆FAXを要所要所に置いていくことも大変大事だと思います。
現在皆さんが住んでいる街というのは、車椅子を初めとする障害をもつ人々にとっては大変住みにくいまちといえます。例えば、脳卒中発作のあと車椅子にどうしてものらなくちゃいけない。ところが住宅にエレベーターがありせんと車椅子で自宅に帰りましたら、階段があって、手すりがない。だから、車椅子では外に出て行かれない。だから、閉じこり再び寝たきりになる可能性は高い。
そこで、どうしたらよいか。やはり、住宅を作る時には、全ての棟にエレベーターを作りましょう。それから、全ての部屋が将来高齢者になっても、すっとトイレやお風呂に行けるような構造にしておきましょう。ちょっと扉の巾を広くして、できるだけ段差をなくするような構造にしておきましょう。そこには必ずエレベーターを付けて、そこからずっとスロープで道路へ出て行く。バスの停留所にはノンステップバスと言いまして、バス停の高さと同じバスを走らせるようにします。そうすると、別に軍椅子の人だけではなくて、乳母車を押したお母さんたち、あるいは足の不自由なお年寄り、大きな荷物を持つ人々全て使い易いわけです。バスで到着したその駅には、エレベーターがあって、どこにでも出ていけるわけです。このように面的に整備すると皆に優しいまちづくりができるわけです。決して、障害を持った人達やお年寄りだけのためではないのです。
我々健常者がよかれと思ってやっているまちづくりというのが、はたしてそれでいいのかどうかということを、障害を持つ人々にチエックしていかないといけません。しかし今までは、聴力・言語障害を持った人達に対しては、実はあまり参加をしていただいていないと思います。目の不自由な方々にはどんどん参加して頂いて、今、まちづくりをやっております。私共のセンターもつい三日ほど前ですけれども、ワンステップ路線バスが入ってくるようになりました。そこに将来ノンステップバスが導入されますと車椅子でも一人で乗れるようになります。明石駅にエレベーター設置されましたから、そうすると世界どこでも行けます。また、私共のセンターにウェルフェアテクノハウスと言いまして、身体の不自由な人、耳の不自由な人、あるいはお隼寄りが生活しやすいような住宅研究施設を作りました。また、チャンスがあったら、一回御覧になって下さい。是非来て頂いたらと思います。
これは私共のセンターに今度新しくできました展示場です。860種類の福祉用具が展示されていますが、将来特に、言語・聴力障害を持った人のニーズに合ういろんな機器を開発することが私共の仕事です。ここに研究所にもぜひこの機会に皆さんの代表の方に来て頂いて、実際問題としてニーズに合う仕事をしたいと考えております。ぜひともよろしくお願いいたします。そして得た情報を、全国だけではなくて、世界各国に流そうと思っております。
障害を持つ全ての人々が地域社会の中で生活し、社会参加する、人間としての尊厳を持って参加する事が大変大事です。そのために、社会環境とか、あるいはコミュニケーションとか、情報とか、サービスに障害があってはなりません。そして、日常生活のニーズを把握すると同時に、皆さんのようにグループで活動することによりそれから、政策への参加という事を考えていかなくてはいけないと思います。県の施策、市の施策に対して障害者の団体として消費者としてどんどんものを言っていかれる、障害者オンブズマンとしての仕事もされる事が、今後大変重要であろうと思われます。
3週間前ですがストックホルムでスウェーデンの前の厚生大臣に会ってまいりました。彼は全盲です。日本では全盲者が厚生大臣をつとめることは到底考えられません。しかし彼は非常に素晴らしい理念を持った方です。障害を持っていても、人間にかわりない、完全参加と平等という言葉の実践家の第一者という印象を持ちました。