例えば、視覚障害者の方は白い杖を持っておられる、身体障害者の方は車椅子に乗っておられる、それはもう、一目瞭然、ああこういうハンデイキャップをお持ちなんだなということがわかるわけです。
そうするとみんながお互いに助け合う事が出来やすいわけです。
ところが聴覚障害者の方々は実はそれがわからない。だからそれだけに非常にストレスが高い、これもわかります。70歳以上になりますと、半分くらいの方々が耳が段々ご不自由になってくる。こういうふうな事で600万人位も、今もうすでに耳の不自由な人々がおられる。そしてご不便な生活を送っておられる方がおられる、しかしながら実はそれに応じて一般の人々の理解が思うように進まないんです。
なぜ進まないかというと、それはその存在がわからないからです。
市役所においでになっても、その対応に実に苦労します。
それはどの様なご不便をお持ちなのか、がわからないからです。
病院でもそうなんです。病院においでになっても対応がわからない、ハンデイキャップを持っておられる方はものすごくもどかしい思い、あるいは怒りをお感じになるかもわからないけども、それがわからないんです。
病院でお待ちになっていてもわからないのですね。
これからは日本の国というのは世界でも超高齢化社会のモデルになるわけです。
ですから世界の人々が、我々がどのような対応をするかという事を、注目している。
そういう意味で我々はいろんな「ためしみ」をして世界に貢献する。実はそれを我々がしていかなければならないと思います。
そういう事で、私は昨日これを作ってみました。
(耳マークの札を首から掛ける)
こういうものを、皆さんはどう思われます?
もしもこれを、みんながかけたらどうでしょうか。その存在もわかりますし、みんなの理解が深まると思うのです。
デザインは別にこれにこだわりませんよ。特に中途難聴者の方々のお気持ちを私もよくわかりますがいろいろなことをなさってはどうでしょうか。
出来るだけ障害は隠しておきたい、そういうお気持ちもあるかもわかりません。しかしそれではみんなの理解が深まりません。
だから私はやはりこのような事をしながら、みんなに理解を深めていく、そういう努力が必要ではないかと思うわけです。
宝塚発でこんなもの作ったらどうですか?ね?
宝塚発で、世界にこういう事をやってみたらどうかな。
白い杖でも、アメリカのある町から始まったんです。
ライオンズ・クラブが、世界に広めたのです。だからこういう事を宝塚発で、こんなすばらしい会が、この宝塚で開催をして頂いたという、このきっかけにこんな事が生まれたということだったらみなさん、すばらしいと思われませんか、どうです?
という事を最後に、私の話を終わりたいと思います。
今後のみなさんのすばらしいご活躍を心からご祈念を申し上げます。重ねて、このシンポジウムが実り多いものでありますように、同時に参加をされておりますお一人お一人のご健勝とご多幸をお祈り申し上げまして、私の話を終わりたいと思います。ありがとうございました。
西井/貴重なお話を有り難うございました。これからも高齢者、障害者、市民のため、宝塚市の復興とますますの発展のため、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。今、市長様がお掛けになっていました「耳マーク」ですけれども私達も恥ずかしがらずにあの様なのを胸に掛けて町の中を歩いたりしたらよろしいですね。皆様もがんばって掛けていただきたいと思います。