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 最後にビオトープの整備の上で特に留意すべき重要なことがらを記して、この文をおわることにする。
1).工事の計画・設計と、さらにできれば実行の段階でも、生態学分野の専門家が参加すること。
2).ビオトープというものは、工事の終了時に完成させるものではなく、人間がするのはあくまでも自然の過程がその場所にふさわしい生息環境をつくり上げていくのを支援するための場あるいは基盤づくりであることを理解すること。
3).ビオトープの整備は、工事がおこなわれる場所だけでなく、周囲のできるだけ広い地域の生息環境とのつながり一ネットワーク一を考慮に入れておこなうこと。
4).工事が終わったあと適当な期間、基盤づくりの妥当性や、植生、動物群集、自然景観等の発達について追跡調査と検証をおこない、今後の事業に役立てること。

 

 

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