
12)海岸植生
る場合がある。平坦な高水敷は粗放的な管理の場合はクズ、カナムグラ、センニンソウなどによる低木を交えたつる植物群落(ノイバラクラス)が存在する。また、メダケが密生する場合もある。さらに、火入れや刈り取りが行われる場合には、ススキ属、トダシバ属、ネザサ属などのイネ科植物が繁茂する。 堤防は主にシバやチガヤなどのイネ科植物による二次草原で被われている。チガヤ草風こは共存する植物はきわめて多く、生物相のとくに昆虫類の生息環境として重要である。しかし、チガヤ群落については、組成的調査や管理による動態的研究は行われているものの、植物社会学的な立場からの群落体系の研究はまだ進んでいない。 ゴルフ場にはシバや外来のイネ科植物が植栽される。利用の頻度の高いグラウンドや園地などの施設では、オオバコ、オヒシバなどの、踏圧に耐える草本によって、オトバコクラスにまとめられる群落が生育する。 堤外地には耕作地に利用されている部分も多い。ここにはシロザクラスの畑地雑草群落(例:カラスビシャクーニシキソウ群集)がみられる。
イノバラクラス(林縁低木一つる植物群落)
トコロークズオーダー エビヅルーセンニンソウ群団 クズーカナムグラ群集(標徴種:クズ分布:東北〜九州) センニンソウ群集(標徴種:センニンソウ、エビヅル・ヤェムグラ分布:東北〜九州) メダケ群集(標徴種:メダケ分布:東北南部〜九州)
ススキクラス(刈り取り草原)
シバスゲオーダー シバ群団 ゲンノシヨウコーシバ群集(標徴種:ゲンノショウコ・オオヤマフスマ分布:北海道〜中国) トダシバーススキ群団 アズマネザサーススキ群集(標徴種:アズマネザサ分布:関東〜中部) ネザサーススキ群集(標徴種:ネザサ分布:中部〜九州)
オオパコクラス(路上、冠水地多年生植物群落)
オオバコオーダー ミチヤナギ群団 ニワホコリーカゼクサ群集(標徴種:ニワホコリ、カゼクサ分布:全国)
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