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式(8)の係数a、bを求めるために、1つ前の予測の18時間先予測値F2(3)をみると、その時刻の実測波浪値は得られていない。そこでさらに1つ前の予測の18時間先予測値F4(3)をみると、その時刻の実測値H1は得られているため、F4(3)、F4(0)、H4を用いて修正を行い、H1と比較する。この計算を得られる過去のすべてのデータについて実施し、回帰係数a、bを求める。
さらに計算された係数a、bを(8)式に代入し、予測値を修正する。
5.3.2 現地適用例
この波浪予測修正モデルを現地に適用した例を、経ヶ岬(京都府)について示す。これは気象庁による波浪予測値(6h毎48時間先まで)に対して修正を施さないものと、波浪予測修正モデルを施したものを、それぞれ波浪実測値と一次相関図の形で比較したもので、図5−3−2および5−3−3に結果を示す。
また表5−3−1に相関係数および二乗平均誤差(RMSE)の値を比較して示す。

表5−3−1 波浪予測修正モデルの適用例

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表によれば、この波浪予測修正モデルを適用した場合、6時間先についてはかなり予測精度の向上が見られるが、12時間先よりも将来についてはあまり向上は見られていない。これは、このモデルを適用することによって効果が現れる時間帯は6時間先程度であることを示している。

 

 

 

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