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5.3波浪実況値による波浪予測修正モデル

5.3.1 計算理論
ここでは運輸省港湾局および気象庁の波浪実況値がオンラインリアルタイムで入手されることを踏まえて、これらの波浪実況値によって既存の予測値を自動修正する方法について検討する。これは気象庁による外洋や沿岸域の波浪予測値が、ある時刻を初期時刻として計算される際に、計算が終了して予測値を作成・編集して提供する時には初期時刻から6〜8時間経過しているため、その時間経過による誤差が生じているためである。
この予測修正モデルについては様々なものが考えられるが、ここでは「波浪エネルギーに関する予測誤差修正法」を用いることにする。
これは(波浪予測モデルの誤差)は(現時刻の予測波浪エネルギーと実測波浪エネルギーとの差)、および(予測波浪エネルギーの時間変化量)とに依存すると仮定し、修正された予測波浪エネルギーとの差を最小にするよう係数を決めるものである。
実際に行われている予測例として、気象庁の波浪GPV(沿岸波浪モデル)の予測を模式図にしたものが図5−3−1である。
図5−3−1から、例として18時間先予測F0(3)の修正は次式で表される。

088-1.gif

図5−3−1 予測の模式図

 

 

 

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