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5. 海外調査

今年度の調査目的は、ヨーロッパのコンテナターミナル内機器の製作メーカを主として訪問し、メーカの概要、機器仕様等を聴取した。
調査した内容を以下に示す。
(1)MANNESMANN GOTTWALD(独デュッセルドルフ)
?会社の概要
同社は、独における最大の総合重工業グループMANNESPMANN傘下で主に移動クレーンを担当している。グループ全体では約12,000人を抱え、うち同社で約400人を擁している。同社では調査時点で、今回調査の対象としているAGVの他、港湾用の移動用中大型クレーン、鉄道用クレーン、鉱山用の低床重量物運搬トラックを生産している。
?同社AGVについて
同社は約18年前からAGVの製品化に取り組み始め、1977年にプロトタイプを製作した。現在までにロッテルダムのECTに対して約50台の納入実績を有する。また近々ECTに90台の追加納入を実施する予定となっている。本AGVは現時点では唯一実用化されているものであり、豊富な運用実績を誇り、現時点では技術的な問題点もほとんど解決されている。さらに、本年8月韓国の製鉄会社に対して、本AGVをべースに作製した製鉄コイル運搬車を納入する等豊富な実績を有している。
本AGV要目は、自重16.5トン、積載重量40トンであり、40フィートコンテナ1個又は20フィートコンテナ2個(旧型は1個)を輸送可能である。1台当たり平均約55万マルクである。維持関係の情報としては、年2回検査を実施することとしており、タイヤは一本約5,000時間使用可能であることが説明された。特徴的なこととしては、タイヤは航空用のものをべースにしており、内部を特殊な樹脂で充填している。本タイヤ及びホイールが同社のAGVの成功の鍵であり、最も重要な部分であることが強調されていた。

 

 

 

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