
(5)シミュレーション結果
前提条件とシミュレーションプログラム運用条件からツール(ARENA)で作動シミュレーションを実施した結果を総括表として表3.4.4に示す。また、各機器毎の詳細な作動状況を示した分析結果を新コンテナターミナルの分析表として表3.4.5に示す。
海側本船荷役作業におけるコンテナクレーンの投入は当初1バース当たり2.5台と計画していたが、自格方式のターミナルでは処理能力に十分な余裕があり、今回のシミュレーションケースではコンテナクレーンを増加させることが適当であると判断した、このような考えと実現性をふまえコンテナクレーンを3台投入した結果本船荷役時間が約11.5時間となった。
これにより、新コンテナターミナルでは、コンテナクレーン3台運転による時間当たり荷役個数がUPするため、コンテナ船の滞船時間が2時間短縮=逆計算すると、約2割積載増のコンテナ船の寄港が可能、または約2割増コンテナ船の寄港が可能になる。
陸側搬出入作業については、ターミナルの労働条件等もあり基本的にゲートオーブン時間が8時間と決められておるが、シミュレーション結果は2.5倍のゲート通過コンテナの処理要求に対して2時間作業が延長となった。
以上の評価により、従来型のコンテナターミナルでは1バース当たり20万TEU/年のコンテナ処理能力に対し、新:コンテナターミナルでは約50万TEU/年のコンテナ処理能力を持っており、自格方式は大量のコンテナを取り扱うターミナルにメリットを発揮することがシミュレーション上で立証できた。

表3.4.4各機器の作業処理時間/1バース当たり
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