のでなければ使用してはならない。(3)海洋汚染物質の輸送方法の基準(法43の5−[1])
海洋汚染物質(容器及び包装に収納されて輸送される有害物質)を輸送する場合には、輸送による海洋汚染を防止するための措置として、その容器及び包装、表示、積載方法等に関する輸送方法の基準が義務付けられる。
海洋汚染物質は、法第38条第1項第4号で規定されている物質(事故等により海洋へ排出された場合に、海上保安機関への通報が義務付けられている物質)を指しているが、これは、規則第30条の2の3に定める有害液体物質のA類物質等と同程度の有害性を有する物質で、船舶による危険物の運送基準等を定める告示(昭和54年運輸省告示第549号)の別表第1から第8に掲げる物質のうち肩文字「P」又は「PP」が付されているもの及びこれらの物質の混合物(平成4年運輸省告示第323号に定める約530物質)である。
海洋汚染物質の輸送方法の基準(規則37の9−[1])として義務付けられる事項は次のとおりであるが、この基準は海洋汚染物質を輸送するすべての船舶(外航・内航を問わず)に適用され、遵守しない者に対しては改善命令(法43の5−[2])が発せられる。
なお、海洋汚染物質の収納、標札の貼付及び船積書類の作成等は、輸送前の下準備であるので、荷送人が責任をもって行った後、輸送を依頼するようにすること。
1. 次の事項に関して輸送前に確認し、適正なもののみ輸送すること。
- イ.
- 容器及び包装に関する次の事項
強度、耐久性、収納状態の適否、品名の表示及び標札(規則第4号の4様式。下図)の有無
- ロ.
- 輸送する海洋汚染物質の品名、「MARINE POLLUTANT」の文字、輸送量、容器及び包装の個数等必要事項が記載された船積書類の有無
2. 船内の積載場所は、できる限り甲板下とすること。
3. 船内の積載場所等を記載した輸送書類を作成し、輸送中は船内で保管
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