(4)油及び水バラストの積載の制限(法5の3)
船舶の船首隔壁より前方のタンクに油を積載すること、分離バラストタンクを設置したタンカー等の貨物艙に水バラストを積載すること及び船舶の燃料油タンクに水バラストを積載することは次のように制限されている。制限項目 | 対象船舶等 |
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船首隔壁より前方にあるタンクヘの油の積載の制限 | 総トン数400トン(載貨重量トン数が600トン以上のタンカーにあっては100トン)以上の船舶については、船首隔壁より前方にあるタンクに油を積載してはならない。(ただし、昭和57年1月1日以前に建造契約が結ばれた船舶及び建造契約のない船舶で昭和57年7月1日以前に建造に着手されたものには適用されない。) |
分離バラストタンクを設置したタンカー等の貨物艙への水バラストの積載の制限 | 分離バラストタンク(SBT)の設置が義務付けられているタンカーの貨物艙及びクリーンバラストタンク(CBT)又は貨物艙原油洗浄設備(COW)を設置することによりSBTの設置が免除されていることとなるタンカーの貨物艙(COW船については原油洗浄していない貨物艙に限る。)に水バラストを積載してはならない。(ただし、COW船以外の船舶で (i)悪天候下において船舶の安全を確保するためやむを得ない場合 (ii)港湾荷役機械の下でばら積みの固体貨物の荷役を行うためやむを得ない場合 (iii)橋その他の障害物の下を安全に航行するためやむを得ない場合 (iV)港湾、運河等において船舶の安全を確保するため特別の喫水が要求される場合 には適用されない。) |
燃料油タンクヘの水バラストの積載の制限 | 総トン数150トン以上のタンカー及び総トン数4,O00トン以上のノンタンカーについては、燃料タンクには水バラストを積載してはならない。(ただし、(i)EE船(ii)悪天候下において船舶の安全を確保するためやむを得ない場合(iii)船舶の復原性を確保するためやむを得ない場合には適用されない。) |
(5)分離バラストの排出方法(法5の4)
分離バラストタンク(SBT)からの水バラストの排出は、海面より上の位置から行わなければならないこととされている。
ただし、排出直前にSBT内の水バラストが油により汚染されていないことを確認した場合には海面下に排出することができるとされている。(船舶が港及び沿岸係留施設以外にある場合にはポンプを使用しないで行ういわゆる重力排出に限られる。)
(6)油濁防止管理者(法6)
貨物油の積込み・移替え、取卸し、水バラストの積込み・排出等の作業