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2.役割・機能を発揮していくための要件

 

シンポジウムでの討議を踏まえ、魅力ある社会環境の創造に向け、バスが有する役割・機能を発揮していくための要件については整理すると、次のとおりまとめられる。

 

1)三位一体となった協議システムの構築

 

●各交通機関が有する特性を活かし、十分に機能が発揮できるよう、行政だけではなく事業者や利用者・市民が三位一体で参画する協議システムを形成し、地域に適合した交通システムの構築をめざすことが必要。

 

●都市規模等の特性に応じた交通システムのあり方とこれに基づく柔軟な施策・制度を展開していくことが必要。

 

2)“交通”と“都市”との連携に向けた意識の醸成

 

●自分たちの身の回りの交通、まさに生活に密着した交通は、自分たちが参加しながら新しい方向にもっていくというような意識の醸成が必。

 

●旧来からの固定観念の中でのバスではなく、バス自体も新世代を迎えることが必要。○バスによる多彩なサービス・メニューの創出
○バスを新しい都市づくりに結び付けていくというベクトルの転換 等

 

3)マイカーとバスの賢い使い分け

 

●車の使い方を社会的に環境面等から考え、必要な時には使え、その他の時には少し遠慮してもらうというような“車の賢い使い方”に対する認識が必要。
○車のTPO(タイム・プレイス・オケーション)による使い分け
○代替交通手段として、皆が乗りたがるようなバスサービスを提供
○バス停までの歩行環境の整備

 

●マイカーと公共交通バスの使い分け等による共存共栄策の展開とこれに対する意識を醸成していくことが必要。

 

 

 

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