運動部活動と学校外指導者の現状と課題
京都府中学校体育連盟研究部副理事長
京都府園部町立園部中学校川口研一
1 はじめに
昭和23年に第1回京都府中学校体育大会が野球・水泳・バレーボールで行われ、以来順次各種目の大会が行われてきた。京都府中学校体育連盟は昭和29年(規約施行年度)に組織としての活動が始まり、第49回大会の今年、20競技33種目で大会が行われるまで発展してきた。
昭和30年以降の中学校推移のピークは、学校数では平成2年度209校、教員数は62年度6,105人、生徒数では61年の128,079人がそれぞれのピークで、その後は減少し今年度の学校数は206校、生徒数88,323名、教員数5,265名となっている。生徒数では前年度より1,151人、1.3%の減少である。
本府中体連の組織は5ブロック14地域中体連から組織され、北部には丹後・中丹ブロックで農村部中心の小規模校が多く、各校区が広範囲のためスクールバスや自転車等の交通手段となる。南部は京都市・山城ブロックで都市型の大・中規模校が多い。京都市ブロックは府全体の約半数の学校と生徒を抱えている。中部は口丹ブロックで北部と南部の特徴をそれぞれ持ち合わせた地域といえる。
運営については「中学校体育の健全な発展を図ること」を目的に競技大会・体育に関する講習会・研修会の事業を中心に運営され、運営費は各地域中体連よりの分担金(生徒数×50円)と教育委員会等からの補助金で賄われ、年間約700万円(内120万円選手派遣補助金)の予算で運営されている。生徒数の減少に伴い運営費も減少し、地方財政の厳しい折から分担金の値上げが難しく、苦しい運営状況となっている。強化に関する補助金は別途予算で各地域中体連を中心に全体で約600万円の配分を受けている。
以上のように生徒数の減少に伴う課題、そして新たな教育改革に伴う学校教育の見直しの狭間で、運動部活動のあり方が多方面で注視されている中、京都府中学校における運動部活動の現状から学校外指導者に関する課題を模索し、今後の発展のため提起します。
2 運動部活動の現状
各校の運動部活動の設置状況平成8年度市町村立178校を対象に調査した。
(1) 男女別種目別運動部活動設置状況(割合)図1は男子種目

運動部活動の設置状況は男子では軟式野球の92.6%、で高く、ホッケー・相撲は各1ブロック中体連での設置となっている。部員数においてはサッカーバスケットボール・野球の順である。
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