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一人一人の“技術力”が向上する、魅力ある部活動はいかにあるべきか

〜一人一人のスポーツの楽しみが実現できる部活動をめざして〜

 

千葉県八千代市立阿蘇中学校

升野嘉久

 

I 本校の概要

 

1 学区の概要

本校は、千葉県八千代市の北東部にあたり、国道16号線沿いの米本地区に位置している。都市から40kmという地理的条件と米本団地の造成は東京へのベッドタウン化をすすめ、地域の様相も日増しに変貌しつつある。

学区は、神野、米本、保品、上高野、下高野、米本団地の6地区からなっており、学区内の米本、米本南、阿蘇の3小学校から入学生を迎えている。学級数は、各学年4学級に加えて特殊学級1学級の13学級で、生徒数は400人、職員数は27人の八千代市内の中学校では中規模校である。本校は来年創立50周年を迎える。

 

2 本校をとりまくスポーツ環境

現在生徒たちの運動・スポーツを体験する場は、ほとんどが学校の「体育」と「運動部活動」である。

本校でも、日々充実した活動をめざして互いに研鑚し合っているが、「生徒一人一人の個性を尊重」し、「仲間と共に個性の伸長を図る」には、学校と保護者と地域とが有機的に連携する必要があると考えている。

そこで、八千代市には青少年のスポーツ環境として次のような団体が活動している。

 

(1) 八千代市体育協会

昭和41年に八千代町体育協会として発足し、現在にいたっている。現在は、各種目が市体育協会に登録し、29種目が加盟している。主に社会人の活動が中心であるが、各種目とも青少年の健全育成を考え、徐々に中学生の参加もみられるようになった。中学校の新人戦では、八千代市体育協会と八千代市小中学校体育連盟との共催という形で大会が開催されている。

 

(2) 八千代市小中学校体育連盟

八千代市小中学校体育連盟の目的は、八千代市小中学校児童生徒の健康を増進し、体力の向上を図るための積極的な施策を計画し、健全な人間の育成と、保健体育の振興を図ることを目的としている。

主な事業は、中学校の千葉県総合体育大会及び新人戦(市体育協会と共催)の八千代市予選、小中校のミニバスケットボール大会、小中合同の授業視察(体育相互視察)、中学校の優秀指導者賞の表彰を行っている。

各中学校とも、生徒数の減少により、部活動の運営が困難になってきている。(表1)

(表1)

(表1)参加種目(12種目)加盟校(効率11校、私立2校)系13校

No 種目名 参加校数(%) No 種目名 参加校数(%)
1 陸上競技 8校( 62%) 7 バスケットボール 13校( 62%)
2 野球 13校(100%) 8 卓球 10校( 77%)
3 ソフトボール 8校( 62%) 9 剣道 10校( 77%)
4 サッカー 13校(100%) 10 柔道 3校( 23%)
5 ソフトテニス 10校( 77%) 11 体操 1校(  8%)
6 バレーボール 11校( 85%) 12 駅伝 8校( 62%)

 

 

 

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