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を体験させ、生涯体育・スポーツヘとつなげていく方策も考えていくべきであろう。

また、部活動に対する目標では、生徒・指導者とも約4割が「技術・体力の向上」と答えており両者の思いは一致していると考えられる。ただ、目指すものは同じでも指導者が「精神力の向上」「生活指導」など人間形成を考えながら過程を重視するのに対し、生徒は「チームが強くなること」「楽しく活動できること」などに目が向けられていると考えられる。発達段階的には、中学生にとっては「精神力向上」などの指導者の意図はつかみにくく、指導者は生徒の純粋な活動意欲や目的を大切に育みながら、生徒が魅力ややりがい・生きがいを感じて精一杯活動できる場面を創り出していきたいものである。

 

3 部活動の活動内容・運営面について

学校週五日制の導入により、生徒の自由時間が増加した反面、もっと平日の活動をしたいという生徒の欲求が増えてきている。休日の部活動においては、この影響が顕著にあらわれ、平成元年・平成4年と比べても、平日に活動できない分を休日に活動したいという生徒の気持ちが強くなってきている。これは、指導者側の意識も同様で、平日の活動時間を補う意味で、また生徒の強い希望があるからという理由も急増し、休日に活動を実施している学校が増えてきている。

また、朝の練習においても、放課後の活動時間を補う意味で活動したいという生徒が増加している。

このように、学校週5日制により、平日の部活動が不完全燃焼し、満足のいく結果にはなっていないため、その分休日に部活動をしたいという生徒や教師の部活動への欲求がある。

一方、休日は部活動をしたくないという生徒も少なくはなってきているが約4割みられ、部活動以外の活動への欲求があることがわかる。休日も部活動をしたい、その他の活動をしたい、自由に使える時間がほしいなど、多種多様な生徒の欲求を満たすためには、ただ単に日数や時間だけの問題

?実際活動日数と生徒の希望活動日数

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?実際活動日数と生徒の希望活動時間

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?休日の活動について(生徒)

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?朝の練習について(生徒)

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