このように、生徒の部活動に対する参加意志が曖昧であれば、活動意欲が乏しくなり、自発的な活動や生徒が魅力を感じる活動が展開しにくくなるであろう。
これらの背景をふまえ今後はさらに希望加入制の研究を進めていく必要があると思われる。一方、希望加入制にも、
・ 生徒数の減少
・ 指導者の不足
・ 人気スポーツ集中からくる部員の偏り
・ 部の存続、新設
など様々な問題が派生してくる。また、学校部活動を選択しない生徒も現れてくる可能性もあり、部活動に費やしていた時間を中学生らしく有意義に活用できるかどうかという点についても疑問が残る。そこで、社会教育・家庭教育の充実、家庭・地域社会と学校との連携が一層求められてくることになろう。
このような現状をふまえながら指導者は、生徒の部活動への参加意志を明確にさせながら、生徒が何を望み、何を期待しているのかを把握し指導していく必要があるのではないだろうか。
2 部活動に対する生徒・指導者の意識について
学校生活の中であるいは生徒自身の生活の中で、部活動は必要不可欠であり、生活の大部分を占めている。そんな中で、「部活動に行くのは楽しいですか?」という質問に対して、「はい」と答えた生徒は年々増加し、平成6年度には8割近くもの生徒が部活動を楽しみにしていることがわかる。このことは、学校週五日制等により部活動のあり方の見直し・指導の改善がなされてきたものと思われる。ただ、2割の生徒が「活動がきびしすぎる」「人間関係がうまくいっていない」等の理由で「楽しくない」と答えている。このように活動を継続していく中で、生徒自身の身体的・精神的な重圧や仲間作りの上での悩みなどが多々生まれてくるが、反面これらの様々な葛藤を克服させることにより、部活動の意義や他の活動では味わえない良さ
?クラブに行くのは楽しいですか?

?楽しくない理由は?

?部活動で目指すものは?(生徒)

?部活動で目指すものは?(指導者)

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