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に働く足背屈筋・股関節屈筋、踵が床に着く時に働く足背屈筋、膝・股関節伸筋、踵押し上げに働く足底屈筋にはかなりの負荷がかかり、十分な運動となることが考えられる。

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図3 エクササイズウォーキングの筋電図

2. エクササイズウォーキング

図3は、成人のエクササイスウォーキングの筋電図である。
この歩行は大股速足で歩くことが大きな特徴である。
大股速足のエクササイスウォーキンクは日常歩行に比べると、離床期・接床期とも下肢筋の放電が増大する傾向がみられた。特に前進力の得られる踵押し上げ(push off)時、日常歩行ではみられない膝関節伸展に働く大腿四頭筋の内側広筋・大腿直筋、股関節伸展に働く大殿筋に集中した放電が認められた9)。この踵押し上げ時、膝・股関節に働く二関節筋(二つの関節に働く筋)の大腿直筋に放電がみられる間、拮抗筋(反対の働きをする筋)である太もも後面のハムストリンクス(大腿二頭筋)の放電は減少・消失し、拮抗筋抑制と考えられる放電様相が認められた。膝・股関節が共に伸展される間の二関節筋の放電様相から、エクササイズウォーキングは踵の押し上げの間、股関節伸展筋よりも、膝関節伸展筋がより積極的に働いていることが推測される。1.5)。
すなわち、エクササイズウォーキングは、大腿後部に比し大腿

 

 

 

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