少々付記すれば、これまで大都市では全国に比べて高齢化の進行が遅いと言われてきましたが、既に北九州市が全国水準を追い越してしまったように、一旦都市が高齢化するとスピードは極めて速く、特に高齢世帯等は急増する状況です。そういう意味では、現在未だ若いとみられている仙台市といえども高齢世帯の急増化は始まっています。そして、本調査研究では、人口構造、世帯構成の変化の尺度をもって、市民の家計・消費、生活行動、年齢別市民意識などの多様な変化を両市それぞれに考察していますが、その調査研究の手法は同じですから、両市のとりまとめを最後に比較してみるのも興味深いところです。本調査研究は、北九州市は福祉サイド、仙台市は生活環境サイドに多少視点を置いた高齢化社会の調査研究でしたが、両市の市民意識にみられるように、これまで両市が進めてきている福祉サイドからの「福祉のまちづくり」も、環境サイドからの「環境都市