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2.2 対象地区区分設定の考え方

2.2.1 地形分類図
地区区分の1つとして本調査研究では地形分類図を用いている。
地形分類図は、防災アセスメントの実施(地域の災害危険性の把握)と地区別防災カルテの作成に供するために作成されるものである。つまり、対象となる災害に対して事前に危険地域を把握するために作成された図であることがわかる。
本調査研究で用いた地形分類図は、過去に大地震による被害を受け、地震時の災害を対象災害として作成された市町村のものであること、また縮尺1万分の1であり、微地形の判読が可能であることから、市町村がおこなう地震の被害想定に用いるには適していると考えられる。
本システムでは地形分類図は地盤の増幅率を知るために使用し、地形分類項目が同じならば地震動の増幅率は同じとした。
地形分類図は、航空写真による地形判読やボーリングによる地質調査、地形図を基にして作成されている。作成目的からもわかるように、概して人の居住している地域を対象としており、山地や河川のように災害が発生しても被害がない地域は分類の対象に含まれていない。本調査研究で用いた地形分類図の分類項目は13あり、さらに山地と本部を加え15分類としている。各項目の表示記号と地形の特性は表2−1に示すとおりである。
本調査研究に使用した地形分類図は図2−2に示すとおりである。

 

 

 

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