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IV−(2)パネルディスカッション(第1ラウンド発言要旨)

 

総務庁の行政相談制度とその運営

 

塚本壽雄

(総務庁長官官房審議官)

 

1 総務庁の行政相談制度の概要と特色

 

行政相談制度を一口で定義するならば、その機能は、総務庁及び行政相談委員が国民の行政に関する苦情や意見・要望を受け付けて関係行政機関にあっせん・通知するという権限を持って解決を促進していくというところがポイントである。そのために総務庁は、自らの地方支分部局を各県に置いており、その中で機動的に受付のためのサービスとして行政苦情110番を設けている。又、全国に、市民の中から有識者、地域において信望のある方5000人を行政相談委員として委嘱して配置している。又、現実のそうした物理的な窓口として、大都市には「総合行政相談所」を開設している。これが主な仕組みになっている。

 

総務庁が行っている行政相談制度の特色をいくつか挙げてみると、約5つになるかと思う。どこの国にもあるように、国会が行政監視をするのは当然の国会の権限であるが、およそ行政の組織であれば、内部にはそれなりの内部監査の組織があるというのが当たり前である。総務庁は大臣を長としているということで、内閣の中でも、ある意味で各省庁から独立した立場からの内部監査を可能にするという仕組みになっているわけであるが、なくてはならない仕組みである内部監査を所管する行政監察局が行政相談を行うということが、どういうメリットをもたらしているのか、これが特色ということにも繋がるかと思う。

その第1は、総務庁、行政監察局という大臣をヘッドとする組織にあるということから、各省庁からは離れた公正かつ中立的な立場から苦情の解決を促進する、又できるということである。

その第2は、総務庁は、特定の所掌事務を持っておらず、まさに専門的に苦情を扱うという仕組みであるので、国の行政活動の全ての分野にわたってこの活動を展開することができるということである。

その第3は、出先機関を持っているということ、さらに全国に行政相談委員を配置しているということで、全国全ての地域にわたっての相談の受付、解決が可能になる全国ネットワークを持っているということである。これは、おそらく世界の各国に比べても誇りうる特色ではないかと思っている。

その第4は、かてて加えて、苦情の解決というものが個々の苦情の解決には止まらないというところも大きなポイントであろうかと考えている。マレーシアのウンさんからは、先程、マレーシアの苦情調査局の仕事の中で、苦情の解決そのものが2つの

 

 

 

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