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〔附〕

 

国会質疑(被災者の相談窓口の在り方)

 

衆議院 予算委員会 平成7.1.31(火)

 

 〇伊藤 達也代議士(新進党)

被災者の援助、そして生活の再建の支援という問題が、今、非常に重要な問題だというふうに思います。これは、現地の方々の声を聞いても、いろいろ支援を受けたい、相談事があるんだと、しかし、今の行政の縦割りがあって、いろんな相談をするに当たっていろいろな窓口にいかなければならない。その辺を何とかしてもらえないかという声があります。

FEMAの事例を見てても、今までの経験の中でそういった方の相談を一つの箇所で受けられるようなそういう対策を講じている。ここが、一つの大きな特徴だということでございます。災害受付センターというものを設けて、通称、これダッグと言うそうでありますが、そこに行けば、政府のいろいろな出先機関もある、赤十字の機関もある。あるいはボランティアに細かいいろんなお手伝いをしてもらいたいとそういうことについても相談を受けられる、そういう窓口をしっかりと整備している。それを、災害が起きたら3日後、そして最大21ヶ所、場合によっては移動でも、そういう相談が受け付けられるよう、そういう工夫をされているということでございます。このやはり、窓口の一元化というのも、被災者の方々にとっては、やはり非常にそういうことをして欲しいという要求が強くあると思いますが、この点については、いかがでございましょうか。

 〇五十嵐内閣官房長官

ご指摘の点なんかもですね、大変参考になることであろうと思います。ただ、規模によりまして、なかなか今回のような、大規模な場合には、ちょっと簡単な相談窓口ということにはならないと思いますし、やや専門的な相談もあるわけでございますから、その状況に応じて利用しやすいシステムを考えていくべきであろうと思いますので、ご意見を承りましたので、よくその辺を考えて参りたいと思います。

 

衆議院 災害対策特別委員会 平成7.2.7(火)

 

 〇高見 裕一代議士(新党さきがけ)

昨日も、私の事務所にとある神戸市民の方から連絡がありました。どういうことかといいますと、いろんな相談事があったと、その度に窓口をあっちへ行け、こっちへ行けというふうに、役所から指示をされる。ところが、ご承知のように、神戸市内は、交通機関がまだ十分ではございません。2か所行ったら1日が潰れてしまう。バスがいつもいっぱいで、とぼとぼと歩いていくと、私なんかはまだ65だからいいけれども、70、80の人は一体どうするのだろうと、小さな乳飲み子を抱えたお母さんはどうするんだろうと、そんな話でございました。

いわゆるこの緊急時にもね、被災者からの問いかけに対して、たらい回しがなされているという現実が多々あるということを、まず大臣に知っていただきたい。これは現実でございます。

被災者の方にとっては、どこへ連絡をしてよいのか、通常時でも一般市民にとっては難しい役所の窓口業務というものが、こういう事態でございますから、ますます難しくなっている。とりあえず相談をしてみると、ほかの部署に回され、さらにはまた、ほかの部署に回されるということがしょっちゅうあるようでございます。そういった対応がこの事態にあってよいのかなと、私、よいとは思わないんですよ。

こういう時こそ、行政というものが本当に国民の立場、視点というものに立って、被災者の困窮を本当に共有し、共感し、精一杯にお支えするというのが、国家の行政のあるべき姿ではないのでしょうか。そういう意味では、「ワン・ストップ・センター」とでもいうんでしょうか。そこに来れば、少なくとも一括して相談ができる。より専門的なことに関しては、正確なしかるべき対応窓口をきっちりと御紹介し、おつなぎをするということが必要なのではないか。相談窓口の一本化、そして、責任ある対応というものをつくる必要があるんじゃないか。少なくとも、生活や法律や行政相談に関する窓口の一本化は、是非やってはどうかというふうに思います。

また、行政相談を一括で受けるというふうな試みもお考えのようでありますが、期間が僅か2日とか、3日とか、

 

 

 

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