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c)セキュリティ対策

ネットワークの障害対応として、ネットワークを二重として安全性を確保している。また、情報の内容についてのセキュリティ対策としては、パスワードのチェックと職種による電子カルテヘのアクセス権限のチェックを行っている。このため、医師は全ての診療情報にアクセスすることができるが、事務職員は関連する情報しかアクセスできない仕組みとなっている。

d)法的な規制等への対応

現在の法では、紙のカルテで保存することが原則となっている。このため亀田クリニックでも、カルテ入力後に自動的に印刷を行うこととし、医師の押印後、カルテの原本として保管している。

 

(4)遠隔医療

通信回線を利用して、遠隔地の医師が患者に対して診断やアドバイスをしたりするシステムである。病院間をネットワークで結び、画像等のやり取りをするほか、患者の自宅と医師の間のネットワーク化もある。

また、病理医のいない病院とセンター・病院間で病理標本の映像を伝送して、診断を行う遠隔診断「テレパソロジー」も広義の遠隔医療と捉えることができる。

?@ 大分県「豊の国医療診断支援システム」(平成7年度よりの実験事業)

a)システム構築の目的

大分県医師会立アルメイダ病院をキーステーションに、大分市内の5つの医療機関、へき地中核病院の東国東地域広域国保総合病院、へき地診療所の姫島村国民健康保険診療所(計8医療機関)をINS1500及びINS64で結び、CT写真等静止画像を中心とする医療データベースの構築、静止画像・動画を駆使した高度医療相談、多地点TV会議システムを活かした症例検討会の実施など医療現場で実地にマルチメディア医療への応用を研究し、その有効性を実証することを目的とした実験事業である。

b)システムの概要

実験に参加している医療機関等は、以下の通りである。

 

 

 

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