日本財団 図書館


 

3−6−5 品質の向上

 

電子データの一元管理により、データの分析・加工といった作業の高度化が図れ、生産性の向上にもつながると考えられている。又、複数の企業が専門の技術を持ちより、ネットワークを通じて製品をつくるといった新しい企業体の在り方も期待されている。

 

文書を電子データとして一元管理することにより、多くの情報を検索することができ、さらに文書を体系的に整理することが容易になる。すなわち、データを分析、加工するといった作業が容易になり、例えばデータが詳細なレベルまで管理することも実現できるようになるなどして、品質の向上も図ることができる。一例として、顧客データの分析による的確な製品開発、生産計画などに実際に活用されている。

又、CALSによって標準化された電子データの交換により、複数の企業や個人が集まってあたかも一つの企業体であるかのように製品をつくることが可能になる。このような新しい企業体の在り方をバーチャル・エンタープライズ(仮想企業:Virtual Enterprise)とも呼んでいる。まだ一部でしか実現されていないが各企業がそれぞれの得意分野を担当するため、高品質・低コストの実現が期待されている。

 

以上CALSの効果について見てきたが、次にこれらが実際にはどのような形で実現されているかを理解するためにCALS導入の事例を見ていきたい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION