ネットワーク上を個人情報が流通する上で問題となるのは、個人情報の保護の問題である。1980年にOECDで採択された「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドラインに関する理事会勧告」では、プライバシー保護と個人データの自動処理及び国際流通との相互に矛盾しない規則と運用を開発することが求められている。わが国では、プライバシーの保護については条例などの整備が図られつつあるが、その自由な流通については諸外国に比較して消極的である。表4−4は既に個人番号制度を取り入れている国の事例である。