ワンストップ・サービス、ノンストップ・サービス、マルチ・アクセス・サービスという行政サービスの電子革命を実現するためには、本人確認を可能にする手続(本人認証)と、複数の行政機関における本人の識別番号の共通化(統一識別コード)を実現する、個人認証・識別システムの導入か必須となる。この認証・識別システムは、国民の多くが自分を認証する手段を持たないという不正常な状況の解決にもなると期待される。
かつて、事務処理用統一個人コードとして検討され、国民のコンセンサスや世界の大勢を見極めるとして棚上げ状況になっているこの統一識別コードの導入問題について、個人情報保護法の制定や情報通信ネットワークの普及という状況を踏まえ、行政サービスの電子革命実現の観点から検討を再開するべき時が来たと考える。
この統一識別コードを全国民にもれなく、重複しないよう付与するためには、住民基本台帳をべースとすることか最適であると考えられるが、この識別コードの導入・運用には多くの経費が必要なことを考慮した上で、個人情報の保護対策を前提として、行政サービスの電子革命実現に向けて国・地方の行政機関で多目的に利用される必要がある。従来の統一識別コードの議論はともすると、行政の事務処理の効率化が主な目的とされ、国民にとってのメリットが必ずしも明らかでなかったという経緯がある。
統一識別コードの導入によって、情報通信技術を活用した高度な行政サービスが可能になるという観点から議論がなされ、国民のコンセンサス形成を前提に、導入を進める必要がある。 |