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(昭和60年度〜平成3年度)
第3節 協力援助事業
協力援助事業 サハリン残留邦人一時帰国に対する協力援助
旧樺太(サハリン)には、終戦時に約38万人の邦人が居住しており、昭和21年の「ソ連地区引き揚げ米ソ協定」、31年の「日ソ共同宣言」によってそのほとんどが引き揚げることができたが、約300人余の邦人が帰国できずに残留を余儀なくされ、終戦後46年間、日ソ間に国交がなかったために故国日本へ帰国できない状態がつづいた。経済的理由、身元引受人の問題、手続の複雑さなどから、里帰りできる人も大変少ないのが実情であった。
それが、ゴルバチョフ大統領(当時)の初来日により、日ソ友好関係が深まり、旧樺太(サハリン)残留邦人の一時帰国ができるようになった。そして平成2年5月、厚生省と樺太(サハリン)同胞一時帰国促進の会の協力を得て第1陣12名が戦後初めて集団一時帰国した。同年9月には第2陣31名、平成3年4月には第3陣99名が一時帰国した。
本会は、厚生省援護局および樺太(サハリン)同胞一時帰国促進の会からの協力要請により、協力援助事業の一環として、2年度には残留を余儀なくされた邦人の労をねぎらうため歓迎会を催し、第1陣、第2陣あわせて49台の短波付ラジオカセットを贈呈した。
3年度には関東地方への訪問先をもつ16名を招いて歓迎懇親会を開くとともに、第3陣の一時帰国者99名と、2年9月以降の個別一時帰国者に対して、短波付ラジオカセット90台を贈呈して、46年間の労をねぎらった。短波付ラジオは、サハリン残留邦人にとっては故国の放送がきけるとあって、大変喜ばれた。


サハリン残留邦人の一時帰国第3陣

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