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(昭和60年度〜平成3年度)
第1節 夢のある造船業へ
3.マリンスポーツの急速な進展への対応 小型船舶制度の確立
海洋性レクリエーションの進展に伴い、モーターボートなど、マリンレジャー、マリンスポーツの分野における小型船舶は、今後急速に増加していくものと予想されている。さらにレジャー目的からその船型は多種多様化され、従来のものとは、性能、操縦方法等においても大幅に異なった性格、新しい機能をもったプレジャーボートが生産されている。
このため小型船舶に関わる種々の問題とともに、海難事故の発生もあとを絶たず、むしろ増加傾向にあったことから、各方面から現行海技資格制度、試験制度等についての見直しおよび安全対策の強化などが強く求められるようになった。
そこで(財)日本海技協会は、所轄官庁担当官、学識経験者、メーカー、ユーザーなどによる委員会を組織して、平成元年度から3年度にかけて、航行の安全と海難事故防止を確保するために、小型船舶を安全・的確に操縦できるように、国民のニーズに対応した海技資格制度や知識・技能を見直すことなどにより問題点を明らかにし、当面の具体的方策および制度の改善について調査研究を行った。そして4年度には、訓練用シミュレータならびに訓練システム要件の策定についての調査研究、シミュレータの現状調査等を予定している。
本会は、航行安令と海難事故防止の観点から小型船舶制度の確立をめざして、(財)日本海技協会に補助金を交付して、「小型船舶に関する調査研究」事業を支援している。
プレジャーボート等の要救助船舶隻数の推移数

注: ・台風および異常気象下のものを除く。
  ・モーターボート等とは「モーターボート」「遊漁船」および「その他」の推進機関を有する船舶の合計であり、その内数を点線で示す。なお、平成元年より「遊漁船」の定義を「遊漁船業の適正化に関する法律」に定める遊魚船業の用に供する船舶としたので、それ以前の内数の統計は作成できない。

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