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(昭和55年度〜59年度)
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第3節 魅力ある地域づくり
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3.きめ細かな福祉援助活動 全国有料老人ホームの実態調査
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昭和50年代に入り、高齢化社会の進展や核家族化などにより、老後の居住環境の問題がクローズアップされ、公的施策の整備に拍車がかけられ、同時に、民間の有料老人ホームにも社会的な関心が注がれるようになった。それは今後における年金制度の成熟と、それに伴う所得保障の充実、老人の自立意識の浸透などニ一ズの多様化に伴い、さまざまの形態をもつ有料老人ホームの必要性が、将来見込まれるためであった。 しかし有料老人ホームについては、昭和49年に厚生省からその指導要綱が示されたものの、全国的な実情把握は十分ではなく、運営ノウハウも十分に確立されているとはいえない状況にあった。 高齢化時代に向け、有料老人ホームの実態を調査し、その直面している問題点の明確化を図り、その解決の方向を示すことは、国民的な要請でもあった。 そこで57年2月に発足した(社)全国有料老人ホーム協会は、初年度の事業として、有料老人ホームとして登録されている全国の98施設を対象に、その運営、入居者の生活、施設の規模・物的設備等を中心に実態調査を行うこととなった。 本会は(社)全国有料老人ホーム協会の調査活動を支援し、有料老人ホームの健全な経営と高齢者の居住環境整備に寄与した。 また、有料老人ホームが万一倒産した場合には、不動産売却益や預貯金をはたいて入居一時金を支払った入居者は住まいを失い、各種ケアの支払いに必要な資金もなくなる状態に追い込まれることになる。 そこで、平成3年度には同協会が会員に対して実施した経営指導事業に対して補助を行い、そうした事態の未然防止に努めた。 |
有料老人ホーム施設数の推移
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