身体障害者福祉法は、障害者の自立への努力と社会参加への機会確保を基本理念とし、障害者からの相談に応じた判定評価のほか、更生医療の給付、義肢その他の補装具・日常生活用具の支給、ホームヘルパー派遣、更生施設への入所等、各種の援護に対する規定をしている。 また、昭和46年度から在宅重度身体障害者訪問診査事業、53年度から在宅重度身体障害者ショートステイ事業、62年度から重度身体障害者通園事業が開始された。 今日、身体障害者のための更生援護施設としては、肢体不自由者更生施設、視聴覚障害者更生施設、聴覚・言語障害者更生施設、内部障害者更生施設、身体障害者療護施設、身体障害者授産所、身体障害者福祉ホームの7種類の入所および適所施設と、補装具製作施設、点字図書館、点字出版施設、身体障害者福祉センターの4種類の利用型施設が制度として整備されている。このほかに身体障害者福祉法によらない施設として盲人ホームがある。さらに平成2年度の法改正により、聴覚障害者のコミュニケーション対策の拠点として、字幕入りビデオカセットの制作・貸出や手話通訳士の派遣事業等を実施する聴覚障害者情報提供施設が創設された。 このうち、更生施設は障害者の更生に必要な機能訓練や職業訓練を中心とする施設、療護施設は常時の介護を必要とする障害者が入所し治療および療護を受ける施設、授産施設は雇用されることの困難な障害者が職を得る機会をもつとともに、訓練を受ける施設である。 精神薄弱者については、精神薄弱者福祉法により、精神薄弱者施設として更生・授産の2種の施設が設置されており、精神薄弱者通勤寮、精神薄弱者福祉ホーム、精神薄弱者福祉工場等の設置も制度化されている。このうち、精神薄弱者通勤寮は精神薄弱児施設などを退所し、あるいは養護学校を卒業して就職した障害者が、職場に通勤しながら一定期間の入所により、自立に必要な事項の指導を受ける施設である。精神薄弱者福祉ホームは障害者の社会参加を促進するため、就労している障害者で住居を求めている者を対象として設置がすすめられている。 本会は身体障害者、精神薄弱者および重度心身障害者の福祉増進のために認められているあらゆる施設の建設に対し、積極的な補助活動を行ってきている。 本会は、昭和38年度から平成3年度までに身体障害者更生援護施設建設・整備(重度を含む)211件、昭和41年度から平成3年度までに精神薄弱者福祉施設建設・整備(重度を含む)252件の補助を実施している。 |
ランドリー作業(広島・清風会)
自立に向けて 東京・目黒にあるナイスハートショップ「パレット」。食器、文具、家具、日用品、インテリア、衣類等、全国から集めた障害者授産施設商品の常設販売店である。障害者と健常者との架け橋となることを願っている。
運動会(静岡・天竜厚生会) |