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(昭和46年度〜54年度)
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第1節 造船不況始まる
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3.海洋開発時代の幕開け 6,000m深海潜水調査船の開発に関する基礎研究
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広大な海底は大部分が未知の世界であり、その調査には潜水調査船が最も確実であり、有効な手段であった。海洋はその95%が6,000m以浅であること、マンガン団塊の存在場所が4,000〜6,000mの海底であることから、深海底の地球物理学的・生物学的データの価値などを考えれば6,000mの深海を自由に調査できる潜水調査船の開発は必要であった。 わが国の海洋開発は、欧米先進国に比べて5〜10年遅れており、本格的な潜水調査船としては300mの「よみうり号」(昭和39年建造)や、600mの「しんかい」(昭和44年建造)など数隻があるくらいで、最深度は「しんかい」の600mであった。 そこで海洋科学技術審議会においても44年7月、この遅れを取り戻すための方策が打ち出され、わが国も海洋開発に積極的に取り組む姿勢を示すとともに、このなかで深海潜水調査船の必要性を大きく取り上げた。 (財)日本舶用機器開発協会は、このような状況に対応して44年度よりこの技術開発のため研究開発として3,000m潜水調査船の調査研究を開始していたが、これを45年度には6,000mとして研究をすすめた。そして将来国家的プロジェクトとして深海潜水調査船が建造されるときの基礎とするために、技術上の問題点を解明しわが国の潜水調査船建造技術の確立を図るとともに、技術上の広範な波及効果を得ることをねらいとして、49年度にかけて調査、船殻、浮力材、艤装に分けて調査研究にあたった。 本事業は49年度をもって完了したが、6,000m潜水調査船の建造について基礎的問題が数多く解明され、建造の可能性が大きくすすんだ。 本会はこの事業が国家的に大きな意味をもつことに着目し、資金を援助して開発研究の促進を図った。 その後、この研究開発の成果は海洋科学技術センターに引き継がれ、56年「しんかい2000」が完成した。これは2,000m級潜水調査船で、1,000mを超える深度で潜水できる船としてはわが国で最初のものであり、テレビカメラ、ステレオカメラ、マニュピュレータ、音響発振装置、流速計、水深・水温・塩分計等を装着している。さらに平成元年には最大潜航深度6,500mの「しんかい6500」が完成した。これには、カラーテレビカメラ、ステレオカメラ、マニュピュレータ、超音波観測ソナー、音響航法装置等が装着されている。 |
潜水調査船「しんかい」と母船 |
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