四面を海に囲まれ、しかも資源の乏しいわが国は海によって生き、海によって発展してきたといっても過言ではない。しかしながら、この大切な海に対する国民の認識は必ずしも十分とはいえなかったので、昭和38年12月に(財)日本海事広報協会((財)日本海事振興会を改組)が設立され、各種の広報活動の推進や海事関連施設の見学あっせん等を通じ、一般への海事思想の普及に力を入れることとなった。 本会はその趣旨に賛同し、38年度以降、「海の記念日」を中心に全国的に展開される各種事業や、小・中・高等学校の教育活動に用いる「海事指導の手引き」の作成配布等に補助金を支出し、その活動を支援している。 「海の記念日」は海上交通、海上安全の確保、海洋の開発・利用と環境の保全など、海洋国家日本にとって、海の果たす役割について広く国民の理解と認識を深めることを目的とし、16年の次官会議で決定された。以来、毎年7月20日に記念行事が行われてきたが、24年に海上保安庁が主催団体となり、7月20日を中心に1週間にわたり各種の記念行事や普及啓蒙事業が行われるようになった。そして、38年の(財)日本海事広報協会の発足により、同協会がこの行事の中心的役割を果たすこととなった。 その後46年に「海をきれいにする月間」(6月21日〜7月20日)となり、運輸省、海上保安庁、気象庁、(社)日本海難防止協会とともに本会も主催団体に加わった。47年には「海の週間」(7月16日〜22日)、さらに48年以降は「海の旬間」(7月20日〜31日)とかわり今日に至っている。 毎年、中央・地方を通じ、海の記念日式典・祝賀会、街頭パレード、記念ポスターの作成配布、世界の海に活躍する日本の船展および海事関係図書コンクール展の開催、海事関係施設の一般公開、体験乗船会、講演会、海洋スポーツ大会等が行われ、海事思想普及の一大キャンペーンが展開されている。 |
海洋少年団の街頭パレード
安芸の宮島で海兵清掃を行う海洋少年団と地元住民
海の旬間パンフレット
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