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(昭和37年度下半期〜45年度)
第1節 (財)日本船舶振興会の設立
5.海事博物館(仮称)建設計画の推進 「船の科学館」の建設
昭和45年12月26日には「船の科学館」が建設される東京都江東区有明13号埋立地において盛大に地鎮祭が行われた。
地鎮祭には、笹川良一会長をはじめ関係者約150名が出席し、午前11時、関係者一同が見守るうちに、笹川良一会長による鍬入れ、関係者による玉串奉奠などが行われた。
この「船の科学館」は、約6万総トンの客船を模した鉄筋コンクリート6階建の建物で、屋上にはマストを象った地上70mの展望塔や、実際の船のように上甲板、船橋甲板、操舵室、管制室等を設け、建物全体が従来の博物館、科学館のイメージを打ち破り、一般参観者の生きた教材になるよう設計されていた。このように客船に模した長い建物であったことから、建設にあたっては、船首ブロック、展望塔ブロック、海洋開発関係の展示が行われる地下展示室ブロック、船尾ブロックの4つに分割して、施工された。
49年7月までには開館準備を終わり、7月18日竣工修祓式が行われた。そのあと常陸宮殿下・同妃殿下のご台臨を得て開館記念式典が挙行された。つづいて1階シンボルポール入口前において常陸宮妃殿下によるテープカットが行われた。午後からは関係各方面より多数の来賓が出席し、祝賀パーティが盛大に行われた。このパーティは19日も行われ、両日あわせて約3,000人の来賓が出席した。
このようにして「船の科学館」は、49年7月20日、一般に公開された。
「船の科学館」地鎮祭での、笹川会長による鍬入れ。


付属施設の南極観測船「宗谷」を見学する子供たち


1階エントランスに展示されている弁財船


空から見た13号埋め立て地と「船の科学館」


「船の科学館」断面図

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