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22 その他の事項
IMOの子供たちのイニシアチブ
 
22.1 当委員会は、ギリシャ海洋環境保護協会(HELMEPA)の子供計画を代表する子供たちが1999年に最後に海洋環境を保護するための活動を当委員会に通知したことを想起し、12歳のDionysia Lymperopoulou(HELMEPA JUNIOR代表)及びSerra Kuman(TURMEPA JUNIOR代表)による2件の発表を評価と共に銘記した。
 
22.2 2人の少女は、いかにしてそれぞれの海洋環境保護協会(MEPAs)が彼らに海洋汚染の計り知れない問題のより良い理解を得るために支援したか及びいかにして彼らに環境上の立場から意識及び明日の市民への責任を持つために動機付けしたかを強調した。彼女たちは、いかにして彼らが自然への大人の無関心さに立ち向かってきたかも指摘し、MEPA Juniorのすべての子供会員による、よりきれいな惑星のための共通の活動が強化されたことを銘記した。彼女たちの声は、可能な限り遠い海外からの、世界中のすべての子供たちからの及び他のMEPAからのこの世界をより良くするためのすべての支援の声であった。
 
22.3 2つのMEPC Juniorは、植物相及び動物相のすべての種にとって健全かつ居住に適した惑星を、次の世代へ伝えることがすべての責任であることを強調した。不幸にも、この惑星の環境問題に直面するのは、将来の世代ばかりでなく、彼女たちの世代である。MEPA Juniorは、彼らが廃棄物、有害材料又は侵略種を美しい国及び海に放置した船舶を罰することを提案した。彼女たちは、彼らが海の動物及び海洋環境を保護することを試みている機関に融資することが可能となることも望み、海が支援及び保護を必要とする貴重な財産であることを銘記し、IMOに海を保護するためすべての力を使うことを求めた。
 
22.4 事務局長は、少女たちへの心からの感謝をロンドンまでの相当な旅行まで拡大し、彼らの活動が地中海地域の数カ国内での海岸の海ゴミの様な、地域の環境問題を扱うこと、及び海洋環境の保護の必要性の意識を高めることに効果的であったことを認めた。
 
22.5 事務局長は、当委員会に同氏が、多数の状況で、より若い世代の間にIMOの知名度を高めることについて発言したことを思い起こさせ、同氏は、IMOが、HELMEPA、TURMEPA及びCYMEPAの子供部門と協力しての、昨年の環境のための世界子供サミットにおいて子供たちの注意を促進させることにより、この方向性での重要な段階であったことを想起した。
 
22.6 事務局長は、子供たちが世界中のどこでも圧力の下で感情に影響されやすい、しかし、同時に、彼らが将来のため多数の必要な希望を提供すること並びに我々が彼らに耳を傾け、激励し、彼らの努力及び着想を支援しなければならないことを強調した。
 
22.7 このことを考慮して、事務局長は、IMO子供政策の作成を促進させる目的で、一連の行動を発表した。同政策は、数ヶ月後に導入されるイニシアチブを通して広く世界の子供たちのより強い関係の構築に向けられる。これらIMOイニシアチブは、以下を含む:
 
.1 現在の“Little‘Mo”ウェブページを基にして、専用の子供のIMOウェブサイトを設置すること。そして、それは、海洋環境保護、海上輸送部門及び海事産業と環境の相互作用並びにいかにしてIMO及び加盟国が環境への影響に取り組んでいるのかに関して子供たちの教育材料を提供する。同ウェブサイトは、子供たちが着想や意見を書き込むことを可能にすることにより相互作用のメカニズムも含む。適切なIMO組織は関連する着想を審議する;
 
.2 海洋環境保護の概念のための子供の大使の拡大及びJunior MEPAとの長期の協力。これに関連してすべてのIMO加盟国に各国でより若い世代の間に海洋環境の保護を促進させるためMEPAの設置の審議を促した;及び
 
.3 子供たちにアピールしネット(出版物を通して)又は代表者の店先で購入することができる小型の物品の作成。同物品は、明確にIMOのマークを入れ、海洋環境に関するメッセージを含む。受領したすべての基金は、子供たちの活動の促進のため機関へ回される。
 
Global Integrated Shipping Information System (GISIS)
 
22.8 当委員会は、“Global Integrated Shipping Information System”(GISIS)に関して事務局が提供した情報(MEPC 55/22/1)を銘記し、事務局が収集したデータへの公共のアクセスを可能とした同システムの重要性を強調した。
 
船舶の鯨類への衝突:国際捕鯨委員会(IWC)船舶衝突作業部会の報告書
 
22.9 当委員会は、前回会期において、当委員会が特に敏感な海域及び特別海域の特定及び実施、鯨への有害防汚システム(有機スズ)の影響の削減、及び船舶の鯨への衝突を最小化するための新規及び修正された通航分離方式に関連して鯨保護の問題に関する情報の説明を受けたことを想起した。
 
22.10 当委員会は、評価と共にベルギーが説明した船舶の鯨類への衝突に関する国際捕鯨委員会の報告書(MEPC 55/22及びMEPC 55/INF.22)、特に、船舶の衝突による鯨類の死亡の削減に向けられた船舶に関連する勧告の情報を銘記した。当委員会は、国際捕鯨委員会(IWC)が、鯨類の保護並びに鯨類の付近を航行する船舶の船客及び乗組員の安全を促進させる目的で、IMOとのより良い協力の方法を探していることも銘記した。
 
22.11 当委員会は、同作業が主としてベルギーの主導でIWCの保護委員会の下で2005年6月に設置されたIWCの船舶衝突作業部会*により実施されたことも銘記した。同作業は、2006年6月にセントクリストファー・ネイビスで開催された第58回年次総会の間にIWCにより支持された。
 
22.12 当委員会はさらに、同報告書が、当委員会が以下の分野で支援できると提案したことを銘記した:
 
.1 世界的に船舶の密集する地点の広い海域及び狭い海域を特定すること;
 
.2 IWC加盟国ばかりでなく他からの改善された報告及びデータの管理及び処理のためのガイダンスの提供;
 
.3 船舶のレーダースクリーンに現われる船舶自動識別装置(AIS)データへの鯨関係のデータ可能性の評価;
 
.4 標準化されたパラメータでの書式を使用した船舶衝突に関する集中化された国際的なデータベースの設定に関する助言;
 
.5 危険度の高い海域を優先した、船舶衝突の影響を減少させるための船舶に関連した国及び地域の法律、規則及び行動計画に関する適切な助言;及び
 
.6 参加者を拡大した、船舶衝突作業部会の作業の見直し及び進捗報告の広範囲な回章の継続。
 
22.13 当委員会は、関心を持って、船舶の衝突が数種の鯨類にとって重大な驚異のままであること並びに船舶数及びその速度の増加がCMSの様な国連保護組織の重大な心配となっていると述べた、UNEP/CMSの代表者が作成した声明も銘記した。
 
22.14 同代表者は、鯨類の保存及び保護のためのイニシアチブに関するより良い協力を促進し、ことによると、その権限が海洋環境を保護することである国連組織内での保護のメッセージを強化するため、統合された協力の必要性を銘記した。これに関連して、同代表者は、IMOに、他の組織と協議して、船舶衝突を扱うための多数の行動を始めることを求めた。行動は、評価及び監視、同部門から挙げられている意識、頻繁な回遊海域での当直の強化、適切な技術的解決策の特定及び促進を含むことが可能である。
 
22.15 検討に続き、当委員会は、IMOが船舶の鯨類への衝突を扱うための適切な組織であることに合意し、代表団に審議のため関連する委員会及び小委員会に提案の提出を招請した。
 
22.16 当委員会は、IWCが設定された手順に従いIMOと共同の配置を行うと意図していることを銘記した。
 
新刊船舶から陸上へ−クルーズ目的地での持続可能な管理
 
22.17 ICCLからのオブザーバーは、当委員会に、ICCLの支援でConservation Internationalが作成した‘船舶から陸上へ−クルーズ目的地での持続可能な管理’と題する新刊の有効性を銘記することを招請した。同冊子は、国際的な目的地の自然の、及び、単一の文化基準の維持と同時にクルーズ旅行の持続可能な将来を確保するために政府、クルーズ会社、民間の社会グループ及び陸上の運航者の間の分担された責任を説明した。
 
感謝の表明
 
22.18 当委員会は、Mr. A. Chrysostomou(委員会議長)、Mr. A. Chatterjee(委員会副議長)、Mr. B. Elliot(バラスト水見直し部会議長)、Mr. J. Koefoed(船舶リサイクリング作業部会議長)、Mr. B. Okamura(大気汚染作業部会議長)、Mr. Z. Alam(MARPOL改正起案部会議長)及びMr. D. Macrae(IBC改正起案部会議長)に対しMEPC 55の成功への多大な貢献に深く感謝を表明した。
 
22.19 当委員会は、最近退職もしくは異動した以下を含むすべての代表の、彼らの長年にわたる委員会での賞賛に値する貢献に深い感謝を表明し、彼らの今後の長く幸運な余生、場合によっては、新しい仕事での成功を祈った:
 
- Mr. J. Ormaechea(ウルグアイ)(異動)
 
- Mr. J. Velasco(メキシコ)(異動)
 
- Capt. E. Pacha(スペイン)(IMSO部長に指名)
 
- Mr. D. Howard(英国)(退職)
 
- Mr. J. Ostergaard(事務局)(退職)
 
22.20 当委員会は、Mr.J.-C. Sainlos(当委員会事務局及び海洋環境部長)が参加する最後の会期であることを銘記し、同氏の長年にわたる当委員会でのひたむきかつ顕著な仕事に感謝を表明し、同氏の長く、健康で楽しい余生を祈った。
 
*Mr. A. de Lichtervelde
Directorate-General Environment
International Affairs
Health, Food Chain Safety and Environment
E-mail: alexandre.delichtervelde@health.fgov.be


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