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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


社団法人福井県モーターボート競走会
競走会の発端と推移状況
 昭和二十六年八月、福井県内の有名人、諸団体等に次のような「趣意書」が配布された。
「趣意書」
 今回「モーターボート競走法」が、国会を通過し近くその実施を見るに至った事は、水に恵まれた本県にとっては誠に意義あることであり、甚だ喜ぶべき事であります。
 これによってモーターボートが陸上の自動車の如く発達し、海に川に湖に交通輸送の機関として、その機能を十分に発揮する事ができれば、福井県としての面目が一新されるからであります。モーターボート競走は、スピードとスリルに富む点では、近代スポーツの華であり、単に、スポーツの奨励のみに止らず、国策的な意義と公益的な要素を多分に含んでいる所に、私達の関心が向けられるべきでありましょう。即ち、モーターボートの性能の向上、品質の改良と相侯ってモーターボート製造工業の振興を図る外、海外に対しては、躍進する我が造船技術の宣伝と、内に在っては、海事思想の普及、観光事業の発展に資し、地方財政の一資源たらしめんとするものであります。福井県モーターボート競走会は、この目的に向い、時代の要求に基づいて公益法人として発足し、県、或は市、町、村、の委任を受けて競走を実施し、県民を始め全国より参集するファンにモーターボート競走の真髄を味あわせようとするものであります。
 八隻及至十隻のモーターボートが水煙を上げて飛燕の如く疾走する壮快な競走は、勝舟券の発行と相侯って県下の人気を沸騰させ興奮のるつぼと化することでしょう。しかもこの事業によって直接的には、県民の水への関心を高めてモーターボートの利用の道を開き、間接には、県下の港湾河川の改修を促進して海への発展に寄与することも期するものであります。
 発起人 一瀬伊太郎 外十六名。
 この趣意書に賛同する者は、一三〇余名に達した。発端の第一歩ともいえる最初の話は、当時の大阪産経新聞社社長の全徳信治氏が一瀬伊太郎に話しかけられたもので昭和二十六年八月二十一日設立発揮人総会が開かれて次の役員候補を指定した。
 会長一瀬伊太郎。副会長和田季三。佐久間静男 理事長一瀬専吉。専務理事小畑耕太郎。外に理事五名。
 昭和二十六年九月六日設立発起人一瀬伊太郎は次の通り運輸大臣に対し、許可申請を行なった。
社団法人 福井県モーターボート競走会
設立発起人代表 一瀬伊太郎
運輸大臣 山崎 猛 殿
 今般社団法人福井県モーターボート競走会を設立致したく存じますので御許可下されたく左記書類相添え申請致します。
一 設立者の氏名、住所及略歴 壱部
二 定款 壱部
三 資産の種類及総額 壱部
四 設立後二ヵ年間の収支見積 壱部
五 社員となるべき者の氏名 壱部
六 趣意書 壱部
七 設立発起人総会議事録 壱部
八 役員名簿 壱部
九 役員履歴書 弐拾部
十 役員就任承諾書 弐拾部
資産の種類及総額及現金
社団法人福井県モーターボート競走会 定款
 これに対して運輸大臣は十月十九日「官文第一一七七号の一」により設立の件を許可。また近畿海運局船舶部長も十月二十七日「近海監第五六八号」により「福井県モーターボート競走会設立許可書」を交付した。
 福井県知事はこれに先だって「社団法人福井県モーターボート競走会設立許可の副申」を運輸大臣に行なった。
商第三〇八六号
福井県知事 小幡治和
昭和二十六年九月十四日
運輸大臣 山崎 猛殿
社団法人福井県モーターボート競走会設立許可の副申について
 右に関する設立許可の申請書の提出がありましたので、内容を詳細検討致しましたところ競走会設立管下、大飯郡高浜町は、本県の西南端、若狭湾に位置する風光絶佳の土地にして、別荘地、避暑地、海水浴場地として地元はもとより隣府県、特に京阪神地方人士に親しまれる最も立地条件に恵まれた地であり、この地に於いて斯る企画のあることは、海事思想の普及宣伝と観光事業に資すると共に地方財政の改善を図るために誠に時宣に適したものと存じられます。特に同会の構成員たる役員は、有識達見の士であるばかりでなく、同地方住民が同会の設立について、極めて協力援助を致しておりましたので、格別の御詮議をもって御許可いただきますよう、モーターボート競走会及び全国モーターボート競走会連合会の設立及監督に関する規則第二条の規定により副申致します。
追而、県下に於ては、当該事業についての競願者は、現在ありませんことを申添えます。
 かくして法律による諸手続きが順調に進められて開催予定地の高浜町の水面状況、その他について検討されたが、外海であることがレースの安全確保に適当であるか、詳細なる調査を続けた。更に、敦賀市、三国町の立地條件及び地元の要望等も考慮して、三国町が最適な所と第一候補地に選定して、昭和二十六年十二月二十二日、全国モーターボート競走会連合会の原田競技部長と一瀬会長以下役員が、三国町の九頭竜河口の現地を視察した結果、「適当なる候補地」の確認を得たので諸準備を進める事となったが、これまでには、数々の苦労があった。即ち、井上太藏三国町長及び全町会議員、一丸となった強い要請もあり県の仲介で三国町に競艇場設置と決定したが、競艇場建設には、資金等の関係で、町営が至難のため一瀬会長は、西出志郎京福電鉄福井支社長(現京福電鉄社長)に話しかけて同意を受けたが、更に、同氏は京福会社の重役会に提案し賛同を得たので、京福電鉄会社を中心に現在の施設会社を設立した。なお、競艇場が堤外地のために建設省の認可が至難であったが、幸いにして、一瀬会長が戦時戦後にかけて高浜町長に在職中、当時青葉隧道(福井県京都府境)の工事所長をしておられた岸氏と特別な入懇の関係であったが、たまたま、岸氏が昭和二十三年福井地方大震災後の復興事務所長として勤務せられており、同氏の多大な努力を得て建設の認可を得られたのである。
 昭和二十七年四月二十七日、開催された第一回定時総会の事業報告の概況は、次の通りであった。
 昭和二十六年七月四日
 大阪市産業経済新聞社において事業部長徳永正氏より競走会設立申請に付いて詳細な説明を聞き、大阪府から出願した競走会の定款を写す。
 昭和二十六年七月七日
 定款の原案並びに趣意書等を作成する。更に徳永氏の紹介によって東京全国モーターボート競走会連合会設立委員会に連絡して出願に付いての詳細な書類の送付を受け、設立準備を完了する。
 昭和二十六年七月二十一日
 高浜町において、発起人としての同志十二名が会合して定款原案並びに運動方針等につき協議した。以後運動方針並びに会員の募集方法等に関して連日協議打合わせをした。
 昭和二十六年八月二十八日
 福井県知事を訪問し、設立の趣意、目的等を説明し、協賛方を懇請した。以後連日に亘り、関係団体又は、書類の作成等を行なった。
 昭和二十六年十月三十日
 福井県モーターボート競走会総会を開催する。
一 日時 十月三十日午後三時
一 場所 大飯郡高浜町若宮、余米旅館
一 会員総数 二一二名
一 総口数 三〇〇口
一 出席人員 一九三名、内委任状人員九七名
一 役員選出
会長 一瀬伊太郎。副会長 和田季三。
副会長 佐久間静男。理事長 一瀬専吉。
専務理事 小畑耕太郎。理事 浜田倫三。
以下二四名
 この総会により役員が決定し今後の態勢が確立された。
 昭和二十六年十一月一日、社団法人福井県モーターボート競走会設立発起完了。同年十一月八日、設立許可に伴う届出を近畿海運局経由運輸省に進達する。同年十一月十日競走施行に関し県及び三国町と協議のため、会長福井市に出張。同年十一月二十八日、全国モーターボート競走会連合会総会に会長出席。同年十二月十九日、競走法説明会開催のため会長大阪市船舶クラブに出席(連合会より矢次運営委員長及運輸省船舶班長)。同年十二月二十二日、連合会原田競技部長と、会長、三国町長と三国町にて会合する。同年十二月二十九日、県議会対策のため和田副会長、浜田常務理事、福井にて県議会人と面接懇談する。昭和二十七年一月二十八日、近畿ブロック会議開催に会長以下役員芦原町に出張。同年三月二日、三国町において理事会開催(モーター獲得資金について)。同年三月三日、運輸省山岸船舶班長、三国競走場実地検分のため、会長以下役員三国町に出張。同年四月六日、長崎県大村市競走場における第一回モーターボートレース実施につき見学視察のため会長出張。昭和二十七年四月十一日、役員会(経過報告)
 
財産目録(昭和27・3・31現在)
社団法人 福井県モーターボート競走会
科目 金額
現金
10,493.00
預金 1,505,098.24
貸付金 525,000.00
什器備品 17,930.00
合計 2,058,501.24
 
貸借対照表(昭和27・3・31現在)
社団法人 福井県モーターボート競走会
資産の部 負債の部
科目 金額 科目 金額

現金

10,473.00

加入金

300,000.00
普通預金 505,098.24
定期預金 1,000,000.00
貸付金 525,000.00
什器備品 17,930.00
当期損失 941,498.76
合計 3,000,000.00 合計 300,000.00
 
損益計算書
(自昭和26・10・30 至昭和27・3・31)
社団法人 福井県モーターボート競走会
利益の部 損失の部
科目 金額 科目 金額

雑収入

28,020.24

創立費

216,223.00
旅費 145,510.00
会議及び接待費 210,977.00
消耗品費 9,534.00
通信運搬費 6,750.00
印刷費 4,275.00
手当 68,000.00
雑費 8,250.00
当期損失金 941,498.76 加入金 300,000.00
合計 969,519.00 合計 969,519.00


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