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湖西町
競艇事業施行の沿革
 湖西町は静岡県の最西部に位置し、東に浜名湖、南に太平洋、西、北に赤石山脈を境に愛知県に接しています。
 昭和三十年四月一日鷲津町、白須賀町、新所村、入出村、知波田村の五ヵ町村をもって合併し、新しく湖西町が誕生いたしました。
 その面積五四、四五平方粁、戸数四、七三〇戸、人口二六、七一六人と拡大され今後に期待される町となりました。しかし鷲津地区を除く各地区は、財政力の乏しい町村でありまして道路、学校を始めその他の施設が未整備のまま、合併を行なった為合併町村の経営上の困難は多種多様にわたり、これが為町村の行財政力の強化を目指して行なった町村合併がさしあたっては町の脆弱性をもたらす結果となりました。
 合併条件の施設建設実施計画に基づき鋭意努力をしてまいりましたが、合併によって地域のみ拡大され経済力がこれに追従し得ないため自主財源が乏しく併せて客観情勢の変化により計画の完全実施に苦慮している現状でありました。
 この財政的苦難を打開する道をいろいろ考慮しておりましたところ、たまたま昭和三十八年中頃、競走事業施行に着目いたし早速町議会に諮問いたしましたところ施行について賛同を得ましたので、近隣の競艇場又競艇場借上施行市町村等に調査並びに指導を受けるとともに自治省、運輸省等に施行権許可の陳情をいたしました。
 こうして昭和三十九年四月競走事業施行の正式承諾決議がされ又浜名湖競艇組合の同意も得まして同月県にモーターボート競走施行町指定申請書を提出県知事の許可のもと自治省に申請いたし昭和三十九年六月二十日単独施行権を許可され八月下旬より月二日実施する運びとなりました。
モーターボート競走事業施行により生じた収益金
昭和三十九年度 一、〇三四万円
昭和四十年度  二、三四四万円
と年々その額は増加してまいり貧困に喘(あえ)いでいた町財政に大きな財源となり土木、教育施設整備、社会福祉事業等建設的事業の遂行を図り昭和三十九年四十年度と鷲津小学校校舎、岡崎小学校講堂兼体育館の建設昭和四十一年度住宅用地造成、町営住宅建設昭和四十二・四十三年度には新所・入出小学校統合整備事業並びに町営火葬場の建設等詳述出来ない程の事業に資してまいりました。
 今後も財源の拡充強化を図る必要に迫られておりますので引続き競走事業を施行し健全財政の確立に期したい所存でございます。


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