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資料6 横浜市立西柴小学校 出張授業 「アマモに学ぼう 西柴小学校の諸君」
 
1. ホームページ公開(活動実績 学習活動支援)
アマモに学ぼう 西柴小学校の諸君!
平成17年度横浜市立西柴小学校 第4学年総合的な学習の時間
 2006年1月27日、横浜市立西柴小学校の4年生4クラスを対象に出前授業をしてきました。西柴小学校といえば、4年4組担任の坂田邦江先生が中心となって取り組んでいる「西柴アマモ隊」で有名な学校です。そこで今回は、アマモの話を中心とした海の環境について、福島朋彦、日野明日香、菅家英朗で実験を交えた授業を行ないましたので、その様子を菅家英朗が報告致します。
 
概要
 
 
 西柴小学校のアマモ隊は、「海の公園」で行われているアマモの再生活動に参加したり、校内の水槽でアマモを飼育したり、アマモを通じた環境保全に取り組んでいます。こうした活動がきっかけになって、4年生の総合的な学習の時間のプログラムを“アマモを通して身近な海を考えること”にしたそうです。2005年6月には、アマモの再生活動に取り組んでいる「金沢八景−東京湾アマモ場再生会議」のみなさんに出前授業をしてもらい、東京湾のアマモやそのほかの生きもの、ヘドロのお話を聞いたということです。今回の出前授業の内容は、そのフォローアップもかねたもので、パワーポイントを使ったアマモの解説と、水の酸素と汚れを調べる簡単な実験を行いました。
 
詳細
1. アマモに学ぼう!西柴小学校の諸君
 
 
 金沢八景−東京湾アマモ場再生会議のみなさんにしていただいた出前授業からすでに半年以上経っているので、中にはアマモのことを忘れてしまった子どももいるだろうと考え、右の図のようなパワーポイントを使ってアマモの特徴や役割をおさらいしました。
 
 はじめに、花の咲くこと、種も根もあることなど、アマモという植物の特徴を、写真やイラストを使って説明しました。続いて、酸素を供給すること、さかなの隠れ家になること、海にある過剰な栄養塩や重金属を吸収すること、小さな生き物に生活の場を提供することなど、生態系の中でのアマモの役割を説明しました。
 
2. アマモの働きを試してみよう!
 
 
 アマモのおさらいが終ると、汚れた海をきれいにするためのヒントを含んだふたつの実験をやりました。
 ひとつは水の酸素濃度を測る実験です。用意した水は、水道の水、低酸素の水(これは事前に沸騰させた水を用意しました)、西柴アマモ隊のアマモ水槽の水、校門の近くにあったメダカ池の水の4種類です。まず、こちらで用意した酸素濃度計を使って、ペットボトルに入れた4種類の水の酸素濃度を子どもたちに測ってもらい、その結果を比べてもらいました。また、酸素を増やすにはどうしたらよいか子供たちに考えてもらい、ペットボトルをシェイクしてもらいました。低酸素の水では、最初に測ったときは1.8 mg/lしかなかった酸素が、一生懸命シェイクした後に6.8mg/lまであがっていたことに子どもたちは素直に驚いていました。
 
 
 もうひとつは水の汚れを調べる実験です。ろ紙を使って水道の水、アマモ水槽の水、メダカ池の水の汚れを比べてみました。水道の水とアマモ水槽の水では白かったろ紙が、メダカ池の水では濃い緑色になったことに子どもたちは大騒ぎです。
 
 今回の出前授業では、これまで学習したアマモやヘドロ、海の生き物などのことを通じて、海をきれいにするにはどうしたら良いのだろうという、子どもたちの純粋な気持ちと具体的な行動への意気込みが感じられ、西柴アマモ隊の活動をきっかけとした取り組みが、学校の中だけではなく、大きく地域に広がっていっていることに感動すら覚えました。子どもたちの中から、将来の海洋研究者が育っていくことを期待します。
 
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