日本財団 図書館


4.2 埋没物調査の結果
4.2.1 実地調査結果の集計
 本年度の調査で採集した埋没物の分類別個数比率を図4.2-1、重量比率を図4.2-2に、埋没物の調査海岸別分類別個数を表4.2-1、分類別重量を表4.2-2に示す。
 
(1)埋没物調査結果の集計
 本年度の埋没物調査は、3カ国10自治体11海岸で実施され、採集した埋没物の総個数は11,749個であり、「発泡スチレン」が9,636個(総個数の82.0%)と最も多く、次いで「製品破片」が1,858個(同15.8%)、「原材料(レジンペレット)」が160個(同1.4%)の順であった。
 また、昨年度の埋没物調査は、3カ国11自治体12海岸で実施されており、総個数は8,085個であり、「発泡スチレン」が6,869個(総個数の85.0%)と最も多く、次いで「製品破片」が928個(同11.5%)、「原材料(レジンペレット)」が173個(同2.1%)の順であり、組成構成割合は、ほぼ同様の傾向であった。
 両年度とも総個数の「発泡スチレン」の占める割合は、極めて多かった。
 
図4.2-1 埋没物の分類別個数比率
 
表4.2-1 埋没物の調査海岸別分類別個数
(拡大画面:101KB)
 
 また、本年度の埋没物調査で採集した埋没物の総重量は101.5095gであり、「製品破片」が76.2359g(総重量の75.1%)と最も多く、次いで「発泡スチレン」が8.7965g(同8.7%)、「その他」が8.0638g(同7.9%)、「製品」4.1254g(同4.1%)の順であった。
 また、昨年度の埋没物調査は、総重量は85.0526gであり、「製品破片」が49.1905g(総重量の57.8%)と最も多く、次いで「製品」が18.1064g(同21.3%)、「その他」が5.8109g(同6.8%)、「原材料(レジンペレット)」が3.5166g(同4.1%)の順であり、組成構成割合は、ほぼ同様の傾向であった。
 両年度とも総重量の「製品破片」の占める割合は多かった。
 ロシア沿海地方のウスリイスキー湾エンゲリマ入江では、平成14年度の調査では発見されなかった「原材料(レジンペレット)」が、昨年度の調査で1個採集、本年度では、11個発見されており、潮流による近隣諸国からの流入が示唆され、日本海のプラスチック汚染の拡大傾向を示すものとして今後、注目する必要があるものと思われる。
 
図4.2-2 埋没物の分類別重量比率
 
表4.2-2 埋没物の調査海岸別分類別重量
(拡大画面:58KB)


前ページ 目次へ 次ページ





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION