日本財団 図書館


5-4-2 記録・再生機能
 本システムは景観画面の表示と景観画面に対応したレーダ画像を同時表示し、それを船首方位を中心とした中央画面さらに右舷側画面および左舷側画面の3つの画面として構成し、自船前方の航行環境を総合的に操船者に提供するためのものである。
 「さんふらわあ とまこまい」殿に装備したプロトタイプには、これらの航行環境データのうち陸上再生システムにて航行環境を再生する場合に必要な内容の各種データの記録機能があり、基本的に以下に示した仕様にて動作が可能である。
(1)記録機能に関して
1. 景観画像の記録
 3つの景観画面それぞれの画角範囲を最小約2秒間隔で記録する
2. レーダ画像の記録
 本システムの情報源である本体レーダの動作条件に対応した距離範囲および繰り返し送信周期に応じた全レーダ情報(Aスコープデータを360度方位分)を記録する。
3. 自船航行環境の記録
 時刻、自船の位置、船首方位、船速データを1秒間隔で記録する。
4. ARPA情報の記録
 相手船に関し、本体レーダあるいは本システムの指定により捕捉したARPA情報をすべて記録する。
5. AIS情報の記録
 AISからの出力されるAIS搭載相手船情報をすべて漏れなく記録する。
 
 上記各データ類を最大記録容量約250ギガバイトの2台のハードディスクに分散収録(レーダ情報収録用に1台、景観画像と自船航行データとAISさらにARPAデータ収録用として1台)して陸上における再生システムによる画像再現の際に再生用データとして使用される。
 
(2)再生機能に関して
 記録機能により海上評価システムで記録された各種航行データは陸上再生システムにより再生表示が可能であり、次ページで紹介するように基本的に任意に再生日時や詳細な再生開始時間等の設定が可能となる。これによって陸上での輻輳海域航行環境評価や、本システム自体に関する多くの評価者による評価が可能となった。
 本システムには以下に示すような各種操作用メニューが準備されており、レーダ画面内の任意の点にカーソルをあてマウスを左クリックすると本メニューが表示される。メニュー内各部の機能は以下に示すとおりである。
 
(拡大画面:187KB)


前ページ 目次へ 次ページ





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION