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取材――株式会社 サークオン
 
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水六訓
一、あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
 
一、常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
 
一、如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
 
一、自から清く他の汚れを洗い清濁併せ容るの量あるは水なり。
 
一、動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。
 
一、大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。
 
 水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。
 
笹川良一
 
OPINION
明日への提言
 
高砂(たかさご)の尾(お)の上(へ)の桜(さくら) 咲き(さき)にけり
外山(とやま)のかすみ 立たず(たたず)もあらなむ
河田和良
 あけましておめでとうございます。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 表題の和歌は、一月二日のNHK教育テレビの「新春吟詠」の中で、私が吟じさせていただいた大江匡房(おおえのまさふさ)(一〇四一〜一一一一)の歌です。大江匡房は、平安後期の責族です。漢学者、詩人、歌人としても知られ、官位は参議中納言、大蔵卿に至りました。匡房のように著名な学者でありながら、これほど出世したのは、菅公(かんこう)(菅原道真公(すがわらのみちざねこう))以来のことといわれましたが、平宍末期の藤家(とうけ)(藤原家(ふじわらけ))没落という時代背景が幸したとも考えられています。この和歌は「百人一首」、「後拾遺和歌集(ごしゅういわかしゅう)」に採用されています。
 歌の意味は、遥かな山並みを眺めると、高い山の峰に、桜が咲いているようだ。あの花が見えなくなるといけないから、手前の里近い山に、霞が立たないでほしい。という番組タイトル『花月に吟ず』にふさわしい内容となっています。
 今年の新春吟詠テレビ放送は一月二日のみで、三日の放送がなくなりました。NHKも受信料収入の落ちこみなど、厳しい時代を迎え、番組予算も削減を迫られていると聞きます。
 近年のNHK吟詠テレビ放送の収録は現地ロケが主体でしたが、今回は、久しぶりにスタジオロケとなりました。背景など、シンプルなものとなったようですが、それを感じさせない良い番組ができたと思っています。


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