3)各観測局の視線方向最大流速
前項の検討によると、妥当な強流速測定のパラメータは、方向分解能1度、平均化時間27分、データ間隔20分の結果であった。このパラメータを使用し、全観測期間のラジアルファイルを作成した。各観測局のラジアルファイルの中で、最大の視線方向流速を抽出すると表2.2.2.2のとおりである。また、各観測局で大きい視線方向流速が出現した観測時の視線方向ベクトルを図2.2.2.11に示す。観測期間に出現した視線方向の最大流速は、「孫埼」の観測局で観測され、333cm/sの北流であった。なお、同図の最下段の右には、台風14号接近時の「孫埼」での視線方向ベクトルを示すが、南南東の強風の影響が示されている。
表2.2.2.2 各観測局の視線方向最大流速
観測局 |
視線方向最大流速
(cm/s) |
視線方向
(°) |
レンジ距離
(km) |
出現日時
(月日時) |
室 |
239 |
106 |
3.0 |
09/06 21:00 |
宮の鼻 |
269 |
211 |
3.5 |
08/24 09:00 |
孫埼 |
-333 |
10 |
0.5 |
09/16 18:20 |
網干島 |
-284 |
101 |
2.0 |
07/24 00:00 |
大磯埼 |
253 |
13 |
5.5 |
08/12 04:40 |
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図2.2.2.11 観測局の視線方向ベクトル
「室」
「宮の鼻」
「孫埼」
「網干島」
「大磯埼」
台風接近時「孫埼」(9月6日17時)
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