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船舶電気装備技術講座 〔装備艤装工事編〕 (レーダー)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


3・8 同軸管
3・8・1 同軸管の構造
 同軸管は、外部導体と内部導体からなり、外部導体は波状で絶縁用のポリエチレンの防食層(以下「シース」という。)で覆われ、内部導体は線条あるいはパイプ状で、両導体間は螺旋状の絶縁体で隔離・支持されている。
 3GHz帯のレーダーに使用されている同軸管の構造の一例を図3・21に示す。
 
図3・21 同軸管の構造
 
 この同軸管は、柔軟性があるので、例えば許容曲げ内半径が150mmのものでも、非常に自由度の高いレイアウトが可能となる。ただし、曲げを繰り返す場合、350mm以上の曲げ内半径とする。
 また、この導波管は1m当たりの重量も1kgを切っていて軽量であり、さらに、事前にコネクタを取り付けておくことも可能であるので、取付作業が容易で、信頼性が高い工事ができる。
 
3・8・2 同軸管の接続
 同軸管用各種コネクタの一例を図3・22に、貫通金物の一例を図3・23に、同軸管接続に使用する工具と材料の一例を表3・1に示す。
 
図3・22 同軸管のプラグ
 
図3・23 貫通金物
 
表3・1 同軸管接続に使用する工具と材料
番号 品名 数量 用途
1 金切鋸 1固 ケーブル、内外導体の切断
2 ナイフ 1固 シース剥ぎ、絶縁体の切断
3 ブラシ 1固 コンパウンドの除去
4 細い筆 1個 切り粉の除去
5 絶縁体調整工具 1個 絶縁体の引き出し
6 ヤットコ 1個 タンピング用
7 タンピング工具 1組 タンピング用(小ハンマで代用可)
8 ヤスリ 1個 内外導体の仕上げ
9 ウエス 少々 外部導体の洗浄
10 灯油/ガソリン 少々 コンパウンドの除去
11 ねじ切り丸だいす 1個 内部導体のねじ山切り
12 スパナ 2個 ボルト、外部導体の締付け
 
・同軸管の接続に当たっては、次の点に注意すること。:
(a)同軸管に衝撃を与えたり、許容限度を超えて曲げたり、ねじったりしない。
(b)コネクタの取付けは、できる限り作業環境のよい工場内などで行う。このため同軸管の切断長さの計測は、正確に行う。ただし、曲がり部分の余裕を見ておく。
(c)同軸管の接続の善し悪しは、基本的には、外部導体相互及び内部導体相互の密着性にある。密着が上手くいかないと、伝送路のインピーダンスの変化によりVSWR(電圧定在波比)に変化が生じ、レーダー表示器のスイープ・オリジン付近にディスクやリングが発生する原因となる。
 このため、次の二点については特に注意する。
イ タンピング作業により同軸管の外部導体をコネクタに密着させるときには、外部導体をできる限り平滑に仕上げる。亀裂やしわなどがあってはならない。
ロ 内部導体相互を接続させるときには、両導体の中心線が一致していることを確認してからねじ込む。
(d)作業時の切り粉などが同軸管内に残らないようにする。
(1)トランジッション接続の場合
・ガイドの取付け:
 ガイドの取付方法の一例を図3・24によって次に説明する。
(a)メーカーの工事用図書の指示に従い、シースをはぎ取り、外部導体を切断する(内部導体はそのまま)。
(b)外部導体の切断面をやすりで平滑に整形する。
(c)ガイドを取り付ける前に、所定の位置にOリングがあることを確認する。
(d)ガイドをねじ込む。外部導体の寸法が正確で、しっかりねじ込むと、導体の端が1〜2mm突き出る。
 
図3・24 ガイドの取付方法
 
・ガイド装着・フランジ取付け:
 ガイド装着・フランジ取付方法の一例を図3・25によって次に説明する。
(a)亀裂が入らないように注意しながら、ガイドの端から出ている外部導体の端をヤットコで引き起こしラッパ状にする。
(b)広がった外部導体をハンマで全周にわたり繰り返し叩き、ガイドの金属面に密着させるように加工し、ガイドからはみ出した部分はやすりでガイド端面で削り落とす。この作業はタンピングといい、インピーダンスがミスマッチしないために重要であるので、慎重に行う。
(c)絶縁体を元の位置に戻す(ひも状の絶縁体のみ)。
(d)内部導体の先端部をやすりで角を落として丸くする。
(e)外部導体に取り付けたガイドにフランジを挿入し、スパナでねじ込む。(導波管のトランジッションへの取付完了)
 
図3・25 ガイド装着・フランジ取付方法
 
・ウェーブカプラへの装着:
 ウェーブカプラへの装着方法の一例を図3・26によって次に説明する。
(a)ウェーブガイド・カプラのトランジッションの内部導体が挿入される部分にテフロンなどの絶縁物を装着する。内部導体が絶縁物で被覆されているものはそのまま使用する。
(b)カプラにトランジッションを挿入してねじで固定する。
(c)内部導体の先端とカプラ内面との隙間は、指示どおりであることを確認する(この例の場合、約2mm)。
 
図3・26 ウェーブカプラへの装着方法







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