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吟剣詩舞だより
第四十六回記念大和流香隆吟詠発表大会
平成十六年十月二日
横浜市金沢公会堂
 
 横山香風大会副会長の開会の辞に始まり、国歌斉唱、大和流会詩合吟、会員合吟、本部員吟詠、会員剣舞、詩舞、今年度大和流春季コンクール優勝者吟詠、秀範、宗範吟詠が行なわれました。
 
式典であいさつを述べる筒井香隆宗家
 
 続いて「花の宴」と題して、恒例の華道吟が披露され、華麗な秋の草花が次々と大花籠に活けられ、舞台を華やかに飾りました。
 午後の式典では、宮崎香雪大会委員長の挨拶の後、筒井香隆宗家が立ち、「現在の混迷した時代にあっては、漢詩を高唱し、吟道の発展、拡張に奮起すべきで、これからも大和流一門と共に、吟剣詩舞道の発展のために、生涯をうちこんでゆく所存です」と述べました。
 続いて、財団顧問横山岳精先生の力強いご祝辞に続き、多くの先生のご祝辞、財団会長河田和良先生からのお祝文と多くの祝電が披露されました。
 次に、来賓諸先生のご範吟と、剣詩舞のご範舞があり、筒井宗家の「富士山」の吟で締めくくりました。
 松本香豊大会副委員長の閉会の辞、興國流二世宗家篠崎興國先生による万歳三唱で幕を閉じました。
(大和流事務局)
 
福島県吟剣詩舞道第三十八回大会
―白虎隊の地で吟じ舞う―
平成十六年十月三日
会津風雅堂
 
 会場のある会津若松は明治戊辰の役で、壮烈な最期を遂げた白虎隊ゆかりの地です。
 大会は、合吟四十番、独吟五十五番、詩舞、構成吟等合計一〇七番の演目からなり、少壮吟士選抜コンクールと合吟コンクールも行なわれ、少壮吟士コンクール東日本大会出場者三名と奨励賞二名を決定し、財団からの賞状と県連からの楯が贈られ、合吟コンクールは県連から賞状とトロフィーが贈られました。また、前回に引き続き天山流少年部が特別出演し、未来の少壮吟士を目指して精いっぱいに吟じました。なお、土地柄を生かして、会津吟詠会から白虎隊の構成吟が披露され、聴衆に深い感銘を与えました。
 
合吟での熱吟
 
 さらに県連主催の各種コンクール入賞者吟の枠を設け、それぞれの入賞者が模範吟に値する内容の朗吟を熱唱しました。
(福島県総連盟事務局)
 
岳精流日本吟院札幌岳精会創立三十周年記念吟道大会
平成十六年十月十日
札幌市教育文化会館
 
 定刻十一時には満席、開会の言葉、会詩合吟で始まりました。
 札幌岳精会は宗家信条「真善美」の心を伝えようと、日本の将来を見据えた幼少年の吟詠で第一部の開演となりました。第一部の後半は、賛助出演の函館岳精会の皆さんによる合吟で終えました。第二部来賓剣詩舞、道内屈指の若手の諸先生で見事な舞いや剣に観客は酔いしれました。
 第三部アトラクション、大会会長橋本龍淙先生の二女と長男による琴、尺八演奏で童謡メドレー。第四部式典、宗家横山岳精先生の心温まるご祝辞が披露され、宗嗣横山精真先生、北海道地区連協議長宮原伯州先生にご挨拶いただきました。また、全国から沢山の祝電が寄せられ、厳粛な式典でした。
 第五部来賓吟詠、札幌岳精会と縁の深い各会の宗家会長先生で、味のある吟をお聞かせいただき、第六部構成番組「北の大地」は、北海道の歴史と文化を題材に、剣詩舞、書、江差追分、少林寺拳法を交えて、スライドを活用、四季折々を表現しました。
 第七部岳精会来賓吟詠、函館岳精会会長で始まり、取りは宗嗣横山精真先生、「時に憩う」を朗々と吟じてくださいました。
 
構成番組フィナーレ“時計台”合吟
 
 第八部、大会会長吟詠は、橋本会長の吟に伴奏はお子さんによる親子出演で「奥の細道」(立石寺の一節)です。山寺の風景が神秘的な吟を通して伝わってきました。
 以上、宗家横山岳精先生の絶大なるご支援と、多くの方々のお陰で、盛会の中に閉会しました。
(札幌岳精会会員拡大部 部長 佐藤正次)
 
第三回赤十字・赤新月支援社会議フェアウェルパーティー
平成十六年九月二十九日
静岡県御殿場市「ライディングクラブ・アルカディア」
 
 日本赤十字社が、世界主要国の赤十字社・赤新月社約三十社を日本に招き、「赤十字・赤新月支援社会議」の第三回会合が、九月二十八日、二十九日両日に亘り御殿場市「経団連ゲストハウス」に於いて開催され、会議終了後フェアウェルパーティーが標記会場で開催されました。日本赤十字社事業局国際部長・東浦洋様からのお招きで次の三名がパーティーに出席し、世界約三十カ国の要人の前で吟剣詩舞を披露し、あらためて日本の伝統芸道への理解を深めて戴きました。
〈吟詠〉超山吟詠会
会長 栗原超歌
副会長 古瀬掬歌
〈剣舞〉神刀流富士神刀館
理事 松永刀英
(超山吟詠会 栗原超歌)
 
初めて見る吟剣詩舞を食い入るように見つめる各国の代表
 
富山県吟剣詩舞道総連盟創立二十五周年記念大会
平成十六年十月十日
富山県民会館
 
 大会当日は開場午前九時には入場者の列ができ、千三百の客席も満員の盛況となりました。
 午前十時開演となり熱気溢れるなか合吟、群舞四十番の番組がおわり、午後には中部地区連協三役の先生、各県総連理事長ご臨席のもと式典を開催し、国歌斉唱ののち小林岳大会長のあいさつがありました。
 来賓を代表して中部地区連絡協議会入倉昭星議長よりお祝辞を頂き、日本吟剣詩舞振興会河田和良会長の祝電披露にて式典を終了しました。
 午後の部は中部地区大会入賞者の吟詠、剣詩舞にはじまりご招待吟詠、ご招待剣詩舞と続き構成番組として源家の曹子―源 義経を総力を挙げて熱演し、会場より温かい応援の拍手に包まれ創立二十五周年の記念行事を終了しました。
(富山県吟剣詩舞道総連盟 事務局)
 
第一部各会派合吟より
 
興國流創立七十周年第六十回吟詠詩舞道会記念大会
平成十六年十月十日
横浜市磯子公会堂大ホール
 
 開会の前に物故者の黙祷、国歌斉唱、会詩合吟と進められました。会員合吟、流派ランク別優勝者、平成十六年度神奈川県総連盟優勝者吟詠に続き秀範・理事本部役員吟詠の熱吟に会場も魅了され午前が終了しました。記念式典では大会会長のあいさつに続き、二世宗家篠崎興國先生の挨拶は初代宗家の七十年に及ぶ偉大な業績を守り伝える責務、日本の伝統の中に身を置いている事の喜び、今後の抱負と並々ならぬ決意がうかがわれ、会員一同一入明るい希望を感じ取る事が出来ました。
 
式典であいさつを述べる篠崎興國二世宗家
 
 ご来賓方のお祝辞に続き(財)日本吟剣詩舞振興会事務局長矢萩保三先生に青少年育成基金の贈呈、宗師の称号を三名の会員に授与、財団会長河田和良先生他の祝電披露、粛々と進み午後のご来賓吟剣詩舞と続きました。待望の第六十回記念大会の構成吟、二世宗家自ら企画演出による「麗しの大地」花鳥風月の題材を巧みに組み入れ躍動感に溢れた演技は観客を魅了し万雷の拍手のうち幕が下りました。大会本部役員の吟詠、二世宗家の「清平調詞」吟詠と全ての番組を無事終了し、神奈川県吟剣詩舞道総連盟副理事長の星野紫虹先生の万歳三唱で盛会裏に大会の幕を閉じました。
 閉会後、横浜磯子プリンスホテルで大会祝賀懇親会を催し二世宗家の感謝とお礼の言葉があり、また宗家先生自らの舞いにご来賓、会員も心からの信頼と親しみをうかがう大会になりました。
(大会事務局記録係)
 
第三十七回日本吟詠総連盟全国コンクール決勝大会
平成十六年十月十日
東京都千代田区公会堂
 
 前日は台風二十二号が関東地区を直撃、四国・九州・北海道他遠方より来られる方の交通の便が心配でしたが、夜には回復し、当日遅れて来られた方にも、漢詩第一部終了後に吟じて戴き、審査を受けて戴きました。全国八地区の代表が、文部科学大臣奨励賞・(財)日本吟剣詩舞振興会会長賞などをめざし、漢詩第一部より白熱した競吟が繰り広げられました。
 
表彰風景
 
 競吟の区切りに祝電披露、前年度優勝者模範吟詠の後、漢詩第二部・短歌の部と競吟が続き十七時二十五分に終了しました。椎野瑞城審査委員長の講評に続き、内藤真城大会総務委員長より審査結果の発表があり、優勝者、入賞者には賞状・トロフィーが手渡されました。岩崎英洲大会副会長の閉会の挨拶で幕を閉じました。
(事務総局広報)
 
第五十回記念北陸三県詩吟剣詩舞道大会開催
平成十六年十月十七日
和倉温泉観光会館
 
 北陸地方における詩吟剣詩舞道大会の草創である標記の五十回を記念する大会が、能登半島の和倉温泉で開催されました。
 本大会は、吟道錦城流の初代宗家前濱錦城が昭和二十九年に初回大会を開催して、爾来幾多の名吟家、名演舞者を輩出、北陸地方の登竜門となって来ました。
 
第50回記念北陸三県詩吟剣詩舞道大会
 
 大会は、各流会派の友情合吟で開幕し、続いて過去の大会の各部門の詩吟および剣詩舞コンクール優勝者の舞台が披露され、満杯の客席からは往年と変わらぬ熱演に盛大な拍手が送られ、祖宗家の孫にあたる二代目宗家の尽力により半世紀間の資料を収集して掲載された優勝者リストを懐かしく追憶している場面も会場の随所に見られました。
 記念式典では、地元後援団体、財団関係者およびクラウン吟友会関係者からの祝辞を戴き、永年功労者の表彰が行なわれました。
 続いて「祝新七尾市を詠う」と銘打った企画構成吟舞が披露されると、会場はいやがうえにも盛り上がり最高潮に達しました。
 この番組は、十月一日に七尾市が近隣三町を合併して「新七尾市」として生誕したのを記念したもので、能登の国誕生に伴い赴任した大伴家持の和歌に始まり、昭和天皇行幸の御製等の詩歌を織り交ぜたものです。
 主催出演者に対する温かい激励の拍手を戴き、思いを新たに無事閉幕しました。
 
日米加吟詠連盟日本國風流詩吟吟舞会福岡全国大会
平成十六年十月十七日
太宰府市中央公民館
 
 本流にとって初めて九州の地で開催した全国大会は、日本・米国・カナダの会員が集い、昨年の流祖十三回忌追悼国際大会を節目とした、新たなる第一歩を踏まえた意義のある大会となりました。
 開会の辞に続き「大合吟日本國風流の詩」によってスタートし、第一部は、各地区本部による合吟、吟舞、第二部は、本年度各部門の全国コンクール優勝者の吟技の披露があり、あっという間の午前中でした。
 午後一番の式典には、吟界をはじめ地域の諸先生方の心温まるご祝辞を賜り、また、本流では宗家並びに日・米・加各代表の挨拶に、会員一同心を新たにいたしました。
 第三部は、ご来賓の先生方による模範吟・範舞で盛り上げていただき、続いての米・加吟詠コーナーでは、本流節調をそのままの熱演に流祖を偲び、そして構成吟は、万葉の歌人山上憶良、大伴旅人そして菅原道真公など、太宰府にまつわる詩歌での演出で、ここに現宗家雨宮國風が画道吟に登場し、平安末期以降貴族の間で親しまれた蹴鞠の絵を描かれました。
 
式典であいさつを述べる雨宮國風宗家
 
 続いて役員吟詠・吟舞があり、フィナーレは、次年度国際大会開催国カナダの田並國詔会長より力強い開催宣言があり、満場総立ちの拍手の中、閉会の辞で終幕となりました。
(総務部事務局 加藤國瀧)
 
第二十八回佐賀県吟剣詩舞道大会
平成十六年十月三十一日
佐賀市民会館大ホール
 
 会は国歌斉唱、財団会詩合吟に続き、六月に逝去された前田久保理事長外総連物故者への黙祷ののち、一般合吟・一般独連吟・詩舞と進み午前中の最後の行事として式典に移りました。
 式典で北島理事長は今年は通常の行事の外「吟剣詩舞コンクール九州大会」を当番県として開催し成功裏に終わったことへの感謝を述べました。
 また、今回の新潟県中越地震の被災者への熱い思いを語り、特段の募金協力を呼びかけました。
 最後に、月刊誌「吟剣詩舞」の購読についても言及し、吟詠文化に関する教養誌と認識し継続購読をと訴えました。
 
女子合吟の一場面
 
 式典の後は再び一般合吟・一般独連吟・会長、理事、役員独吟・詩舞とプログラムを進めましたが、今回は第19回国民文化祭に参加する三団体の予行練習も兼ねて披露しました。「日頃の練習の成果を披露し、お互いの交流を図る」という所期の目的を達し、閉会、万歳三唱で幕を閉じました。
 なお、新潟県中越地震に対し七五、五四六円の暖かい義援金が寄せられ、翌日佐賀善意銀行へ預託しました。
(佐賀県総連事務局)


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