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■“初加勢(はつかぜ)”
 明治35年(1902)建造。全長31.32メートル。80総トンの2檣蒸気船。蒸気機関230馬力。速力11.38ノット。長崎・三菱造船所の行幸記念として、当時の皇太子(後の大正天皇)に、岩崎久弥男爵から贈られました。船体は亜鉛メッキ鉄材にチーク材張り。シリンダー・カバーに天皇家の「菊」の紋章が浮き彫りにされています。船室はチークに七宝パネル、天井にはシャンデリア。敗戦時に米軍に接収されたが、昭和24年(1949)、日本に返還され、観光船として運行中の昭和25年(1950)年3月18日、紀伊半島・鳥羽沿岸で座礁し、船体放棄されました。
 
高須浜沖(広島県・呉)の“初加勢”
(大正10年(1921)7月10日)
 
“初加勢”舷門にお立ちになる海軍兵学校ご在籍時
17歳の高松宮殿下
 
“初加勢”より戦艦“長門”を望む
資料提供:高松宮家
 
■海上保安庁“まつなみ”(PC53)
 昭和46年(1971)年から平成7年(1995)まで就役。全長23メートル、総トン数83トン、速力20.5ノット。昭和天皇の海洋生物採集船も兼務していました。
 
 
■海上保安庁“まつなみ”(PC01)
 平成7年(1995)就役。全長35メートル、総トン数204トン、速力25ノット。第三管区海上保安本部に所属し、貴賓室があり迎賓艇としても活躍しています。
 


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