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VI-6 スキマーによる回収防除シミュレーションの実施
1 計算条件
 スキマーによる回収防除シミュレーションの計算ケースを表VI-6.1に示す。
 全ての計算は、計算時間間隔を1分、パーティクル分割数を5,000個として、16年9月20日午前9時から72時間後まで行った。
 
表VI-6.1
スキマーによる回収防除シミュレーションの計算ケース
計算
ケース
流出形態 流出継続時間[分] 流出油量
[kl]
気象条件  海象条件  水温
気温
使用スキマー
風向 風速 流向 流速
ケース4
連続流出
朝9時流出
30
50
東北東
7m/s
東南東
0.5
ノット
気温
25.2℃
水温
27.7℃
A
ケース5
B
ケース6
A,B
ケース7
60
100
A
ケース8
B
ケース9
A,B
●共通項目
流出地点 八丈島南東沖
流出油種 アラビアン・エキストラ・ライト
開始時刻 油流出開始から25分後(午前9時25分)
終了時刻 当日の午後5時となった時点
スキマーA 集油装置:ユニブームNO-800R、D型オイルフェンス(250m展張)
回収装置:TRANSREC250(ガット船貯油容量:1,000m3
スキマーB 集油装置:ユニブームNO-800R、D型オイルフェンス(250m展張)
回収装置:TDS-200(ガット船貯油容量:1,000m3
 
2 計算結果
 油回収作業のイメージを、図VI-6.1に示す。
 
図VI-6.1 油回収作業のイメージ(ケース6)
 
 拡散幅、拡散面積、回収油量、及び海上の残存油量について計算結果をまとめた。
 
(1)拡散幅
 拡散幅について、拡散シミュレーションの結果(無対策時)と比較した図を、図VI-6.2〜図VI-6.7に示す。
 
図VI-6.2 拡散幅(ケース4)
 
図VI-6.3 拡散幅(ケース5)
 
図VI-6.4 拡散幅(ケース6)
 
図VI-6.5 拡散幅(ケース7)
 
図VI-6.6 拡散幅(ケース8)
 
図VI-6.7 拡散幅(ケース9)
 
 拡散幅は、無対策時に比べて大きいときが見られるが、これはオイルフェンスで集油するとき流出油の分布範囲が大きくなるためである。回収作業が進む中で、流出油の分布範囲が南北に拡がり、油粒子の数が極めて少なくなるケース6は、6時間後以後、大きく計算された。(図VI-6.4参照)。


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